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パスタとスパゲッティの違いとは?種類によっての使い分け方も紹介

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「パスタ」と「スパゲッティ」、一見同じ意味に思えるふたつの言葉の違いを知っていますか?実はそれぞれきちんと定義があって、呼び方以外にも明確な違いがあるんです!また、種類も想像以上にたくさんあります。

この記事ではパスタとスパゲッティの違いや種類の紹介から、それぞれに合うソースや使い分け方のヒントまで、1980年にパスタ専門店を創業した“パスタのプロ”であるピエトロが解説していきます。ぜひ、日々のお買い物や料理の参考にしてみてくださいね。

◆パスタとスパゲッティの違いとは?

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よく耳にする「パスタ」と「スパゲッティ」、日常の会話では同じ意味の言葉として使われることが多いですよね。ですが、実際の意味には大きな違いがあるんです。

パスタとスパゲティのそれぞれの意味とは

パスタとは、「小麦粉と水を練り合わせた生地」のことをいいます。イタリア語では、幅広い概念で「麺類」全般を指す言葉で、なんと500種類以上もあるとされているんですよ

対してスパゲッティは、パスタ(麺類)のうちのひとつ。内閣府が定める日本食品表示基準では、「マカロニ類」に分類されています。マカロニ類は、形状によりさらに下記の4つに分類されています。

【マカロニ類の分類】

分類 形状
マカロニ 2.5㎜以上の太さの管状またはその他の形状(棒状または帯状のパスタを除く)に成形したパスタ
スパゲッティ 1.2㎜以上の太さの棒状または2.5㎜未満の太さの管状にしたパスタ
バーミセリ 1.2㎜未満の太さの棒状に成形したパスタ
ヌードル 帯状に成形したパスタ

参照:「食品表示基準」(内閣府)

◆スパゲッティを含むパスタの種類

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500種類以上もあるといわれているパスタですが、今回は大きく「ロングパスタ」と「ショートパスタ」に分けて、それぞれに分類される代表的なものをご紹介していきます。

ロングパスタ

ロングパスタは、「長さ約25㎝の細長いパスタ」のことをいいます。ここからは、ロングパスタの中でも特に目にする機会の多いものを、いくつかピックアップしてご紹介します。

●スパゲッティ
日本で最もポピュラーなロングパスタです。太さは1.4~1.9㎜ほどと幅があり、細めのスパゲッティはあっさりとしたソース、太めのスパゲッティは濃厚なソースがよく合います。麺の太さにあわせてソースも使い分けるのがおすすめですよ。

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●スパゲッティーニ
スパゲッティよりも細いロングパスタのことで、太さは1.5~1.7㎜ほど。オイル系やあっさりとした和風ソースとよく合います。

●カペッリ・ダンジェロ(カッペリーニ)
「細い髪の毛」という意味をもつ、太さが1.3㎜以下の極細パスタです。軽いのど越しのパスタなので、あっさりとしたソースがおすすめです。

●ヴェルミチェッリ
スパゲッティよりも太く、太さは2.1~2.2㎜ほどです。歯ごたえもしっかりしているので、ミートソースやクリーム系とよく合います。

●リングイネ
楕円形の断面をもつ、幅3㎝・厚み1㎜ほどのパスタです。平らな麺にソースがよく絡むため、濃厚なクリームソースなどとよく合います。

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●フェットチーネ
幅5~10㎜・厚み1㎜ほどの平打ちパスタです。リングイネよりさらにパスタの面が広くなっているため、クリームソースやボロネーゼなど濃厚な味わいのパスタとよく合います。

ショートパスタ

ショートパスタは、ロングパスタに対して「短くカットしたパスタ」のことをいいます。ソースをかけたり、和えたりして、コロッとした可愛らしい見た目や様々な形状を楽しめますよ。ここからは、代表的なショートパスタをいくつかご紹介していきます。

●マッケローニ(マカロニ)
日本で最もポピュラーなショートパスタです。直径2~5㎜ほどで中心部分が空洞状になっており、円周部の厚さは1㎜前後。サラダやグラタンによく使われます。濃いめのソースと合わせるのがおすすめです。

●ペンネ
マカロニと同じく中心部が空洞状になっているショートパスタで、両端が斜めにカットされているのが特徴です。また、ペンネの表面には筋が入っているので、濃厚なソースの絡みが抜群です。

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●フジッリ
らせん状のショートパスタです。「カール」や「スピラーレ」とも呼ばれます。表面積が大きく、ドレッシングのようなサラッとした調味料でもよく絡むので、サラダにもおすすめです。トマトソースやミートソースといった濃厚なソースにもよく合います。

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●ファルファッレ
「蝶」の意味をもつファルファッレは、名前の通り蝶の形をしたショートパスタです。ひらひらと可愛らしい見た目だけでなく、厚みのある中心部と周辺部の食感の違いも楽しめます。サラダに入れてアクセントにしたり、クリームソースに和えるのがおすすめです。

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●コンキリエ
「貝」の形をしたショートパスタで、「シェル」とも呼ばれます。筋模様がついているので、ソースがよく絡みます。幅は1~2㎝ほどが一般的ですが、もっと大きなコンキリエには、くぼみ部分に食材を詰める食べ方もあります。

◆スパゲッティを含むパスタの特徴ごとの使い分け

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種類がたくさんあるパスタは、それぞれに合った食べ方を知って、もっとおいしく楽しみたいものです。ここからは、代表的な「ロングパスタ」と「ショートパスタ」の最適な使い方や、それぞれに合うおすすめのパスタソースをご紹介していきます。

ロングパスタに適した使い方

まずは、ツルツルと食べられるロングパスタに適した調理法をご紹介します。

●「一般的なスパゲッティ」はどんなソースでもOK
日本でも一番なじみがあるスパゲッティは、どんなソースにもマッチする万能パスタ!定番の「ミートソース」「ナポリタン」「明太子パスタ」など、幅広いソースをおいしく引き立ててくれます。迷ったときにはスパゲッティを選ぶのがおすすめです。

●「細めのパスタ」にはオイル系がおすすめ
スパゲッティのなかでも細めのものや、より細いスパゲッティーニは、ペペロンチーノなど味付けがシンプルで軽めのオイル系ソースがよく合います。“細めのパスタには軽めのソース”と覚えておくといいでしょう。

●「極細パスタ」には冷製パスタがおすすめ
極細パスタであるカッペリーニは、軽い口当たりなので、さっぱりとした冷製ソースが特におすすめです。細い麺は、パスタを冷水で締めたときに余分な水分を吸いにくく、コシが残りやすいため、冷製パスタに向いています。

●「太め・平たいパスタ」はチーズ系・クリーム系・濃厚なソースがおすすめ
太めのヴェルミチェッリや平打ちのフェットチーネは、パスタの表面積が大きくなる分、濃厚なソースがよく絡み、しっかりとした食べ応えが楽しめます。特に、「カルボナーラ」や「ジェノベーゼ」などのクリームソースと相性抜群です。

ショートパスタに適した使い方

「使ったことがない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、短いショートパスタは使い勝手がよくどんなソースにも合います。ロングパスタよりも伸びにくいので、しっかりと芯まで茹でるのがおいしく食べるコツです。グラタンや煮込み料理、スープなどの作り置きや、サラダの具材にも向いています。

色々な形があることもショートパスタの特徴のひとつです。ご自身のお気に入りの形を直感で選んでみて、スープやサラダなど普段の料理に取り入れてみると食卓に変化が出て楽しいですよ。

◆色々な種類が揃うおすすめのパスタシリーズ

ここまでご紹介してきたパスタの中で、皆さんが気になるものはありましたか?

ピエトロの「AGNESI(アネージ)」シリーズは、ロングパスタからショートパスタまで幅広い種類を揃えているので、新しいパスタにチャレンジしてみたい方におすすめです。中でも「ピエトロ AGNESI スパゲティ 1.7mm」は、ピエトロレストランでも長年お客さまにお出ししているこだわりの麺なんですよ。

アネージの画像

さらに、「洋麺屋ピエトロ」というレストランの味わいを追求したレトルトパスタソースシリーズもあります。オイル系やミートソース、カルボナーラなど豊富なラインナップから、お気に入りのパスタに合うソースを発見してみてくださいね。

洋麺屋ピエトロパスタソース絶望スパゲティの画像

◆まとめ

「パスタ」と「スパゲッティ」は混同されがちですが、正確にはパスタは麺類全般を指し、スパゲッティはそのなかの種類のひとつを指していて、それぞれ定義が異なります。

また、500種類以上にものぼるパスタには、それぞれにぴったりなおいしい食べ方や組み合わせがあります。今回は代表的なものを紹介しましたが、この記事を参考に、ぜひ特徴に合った食べ方にチャレンジしていろんなパスタを楽しんでみてくださいね。

▼監修者プロフィール

小森シェフの画像

小森 幸夫(こもり ゆきお)

1971年3月29日生まれ。
シェフ歴30年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。
ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。
日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。