潮干狩りであさりを大量に採ってきた時や、特売で買いすぎた時におすすめなのが、冷凍保存です。あさりは冷凍すると保存期間が大幅に伸び、さらに旨みもアップします。
とはいえ、「どうやって冷凍すれば良いの?」「解凍方法が分からない」という方も多いはず。今回は、あさりを冷凍するメリットから、用途別の冷凍・解凍方法、おすすめレシピまで詳しくご紹介します。
あさりを冷凍するメリット

あさりの冷凍には、保存期間が延びるだけでなく、味わいの面でも嬉しいメリットがあります。さっそく確認していきましょう。
長期保存が可能になる
あさりは冷蔵保存だと、生なら1〜2日、加熱した状態でも長くて3日程度しか持ちません。しかし冷凍保存の場合は、長いもので約2か月保存できます。
潮干狩りで食べきれないほど採れた時や、安売りで多めに購入した時など、まとめて冷凍しておけば、少しずつ料理に使えてとても便利です。うまく活用して食品ロスを減らしましょう。
旨みが強く感じられる
あさりに含まれる「コハク酸」「遊離グルタミン酸」などの旨み成分は、冷凍することで身から流れ出やすくなるため、調理したときにより強く旨みを感じることができます。これは、冷凍によってあさりの細胞膜が壊れ、加熱時に旨み成分が外へ出てきやすくなるためです。
特にスープや汁物に使うと、旨みが汁全体に溶け出して格別のおいしさになります。
あさりの冷凍方法

用途に合わせて、あさりを冷凍する方法を3つ紹介します。
- 殻付きで冷凍する方法
- 水に浸して冷凍する方法
- むき身にして冷凍する方法
なお、あさりを冷凍する前には、必ず砂抜きを済ませておきましょう。砂抜きの詳しい方法については、こちらの記事をご覧ください。
「あさりの砂抜きの基本をマスターしよう!開かないときの対処も紹介」
【万能】殻つきで冷凍|3週間〜1か月
蒸し物にも汁物にも炒め物にも、あらゆる料理に幅広く使えるオーソドックスな方法です。
あさりを殻つきで冷凍する手順
- 砂抜き・塩抜きしたあさりを流水でよく洗い、水気をペーパータオルで拭き取る
- あさりが重ならないようにバットに並べ、冷凍庫で2〜3時間凍らせてバラ凍結(一つひとつがくっつかないよう、バラバラの状態で急速冷凍)する
- 凍ったら冷凍用保存袋にまとめて入れ、空気をしっかり抜いて密閉する
バラ凍結することで、使いたい分だけ取り出せて便利です。保存期間の目安は3週間〜1か月。加熱する際は必ず凍ったまま調理しましょう。
【汁物に使うなら】水に浸して冷凍|2か月程度
あさりを水に浸けた状態のまま冷凍することで旨みをしっかり閉じ込め、解凍後は汁ごとスープや味噌汁などに使えます。
あさりを水に浸して冷凍する手順
- 砂抜き・塩抜きしたあさりを保存容器や冷凍用保存袋に入れる
- あさりが浸るくらいの水(または薄めの塩水)を加える
- 空気を抜いて密閉し、平らにして冷凍する
保存期間の目安は約2か月と長持ちします。水分が多いため、酒蒸しのような少ない水量で調理するメニューには不向きですが、汁物や鍋料理には冷凍した水ごと使えるため最適です。
【炊き込みご飯・炒め物に使うなら】むき身にして冷凍|3週間程度
殻なしで使いやすく、炊き込みご飯や炒め物など少量ずつ使いたい時に便利です。
あさりをむき身にして冷凍する手順
- 砂抜き・塩抜きしたあさりを鍋に入れ、水と酒少々を加えて蓋をし、蒸し煮にする
- 殻が開いたらむき身を取り出し、蒸し汁と一緒に保存袋へ入れる
- 粗熱が取れたら空気をしっかり抜いて密閉し、冷凍する
冷凍前に加熱済みのため、解凍後はそのまま料理に加えられます。保存期間の目安は約3週間です。旨みが溶け込んだ蒸し汁も捨てずに一緒に冷凍しましょう。
あさりの解凍方法

冷凍あさりは解凍の方法を間違えると、殻が開かなくなったりせっかくの旨みを逃してしまったりします。保存方法ごとの解凍ポイントをしっかり押さえておきましょう。
殻つきで冷凍したあさりの解凍手順
殻つきで冷凍したあさりを自然解凍すると、加熱しても殻が開かなくなってしまいます。必ず凍ったまま殻ごと強火で一気に加熱するのがポイントです。
調理法に合わせて、2つの解凍方法があります。
- 酒蒸し:油を熱した強火のフライパンに凍ったあさりをさっと炒め、酒をふって蓋をして殻が開くまで蒸す
- 汁物・鍋:沸騰したお湯の中に凍ったまま入れて、一気に火を通す
加熱後も殻が開かないものは食べられません。無理にこじ開けず取り除きましょう。
水に浸して冷凍したあさりの解凍手順
沸騰したお湯の中に、凍ったまま氷ごと入れて強火で殻が開くまで一気に加熱します。
解凍後の汁には旨みが溶け出しているため、捨てずに汁ごと料理に活用しましょう。身は具材としてはもちろん、汁も出汁代わりになります。加熱後も殻が開かないものは食べられません。
むき身にして冷凍したあさりの解凍手順
冷凍したむき身は、冷蔵庫に移して2〜3時間かけて自然解凍するか、急ぐ場合は電子レンジ(目安:600Wで1〜2分、様子を見ながら)で軽く加熱してから使います。
冷凍前に一度加熱済みのため、加熱しすぎると身が硬くなるので注意しましょう。自然解凍したむき身と蒸し汁を使った炊き込みご飯は、旨みたっぷりで絶品です。
冷凍あさりのおすすめレシピ
冷凍あさりを使ったピエトロのおすすめレシピを2つご紹介します。
あさりと春キャベツのピリ辛煮

あさりと春キャベツのピリ辛煮は、キャベツにあさりの旨みとペペロンチーノソースの辛味が染みて、主菜にも副菜にも使える一品です。ご飯のおかずやお酒の肴としても合います。
材料(2人分)
- あさり(殻つきで冷凍したもの)…200g
- 春キャベツ…1/4個
- 水…1カップ
- おうちパスタ ペペロンチーノ…大さじ4
作り方
- 鍋にざく切りにした春キャベツと水を入れて強火で加熱し、沸騰させる。
- 沸騰後、凍ったままのあさりを加え、あさりの殻が開いてキャベツがしんなりするまで煮る。
- おうちパスタを加えて全体に絡めるように煮詰め、味を調える。
あさりとアスパラガスのたらこパスタ

アスパラガスの甘みとあさりの磯の旨みを白ワイン蒸しで引き出した、あさりとアスパラガスのたらこパスタです。たらこのコクも合わさり、やみつきになること間違いなしです。
材料(2人分)
- スパゲティ(乾麺)…200g
- あさり(殻つきで冷凍したもの)…200g
- アスパラガス…60g
- 白ワイン…40ml
- 水…60ml
- おうちパスタ たらこ…大さじ4
- きざみのり…適量
作り方
- スパゲティを表示時間通りに茹でる。
- アスパラガスは食べやすい長さに切る。
- フライパンにアスパラガス、白ワイン、水を入れて蓋をし、沸騰するまで加熱する。
- 冷凍あさりを凍ったまま加え、再び蓋をしてあさりの殻が開くまで蒸す。
- 火を止めて、茹でたパスタとおうちパスタを加えて全体に絡め、器に盛ってきざみのりをのせる。
まとめ
あさりは冷凍することで保存期間が最長約2か月に延び、旨みも感じやすくなります。用途に合わせて「殻つき」「水漬け」「むき身」の3パターンの冷凍方法を使い分けるのがポイントです。殻ごと冷凍したものは、凍ったまま強火で一気に加熱して解凍しましょう。冷凍あさりを上手に活用して、毎日の食卓においしい貝料理を取り入れてみてください。
監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)
1971年3月29日生まれ。 シェフ歴35年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。




