ほうれん草はアク抜き必須!アク抜き方法を紹介

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「ほうれん草のアク抜きは本当に必要なの?」と気になっていませんか。ごぼうに含まれるアクの主成分(ポリフェノール)のように、アクといっても健康に良いはたらきをする場合もあるので、除去するのはもったいないかもしれないと悩む方もいるでしょう。しかし、ほうれん草のアクは取り除くのが正解です。

今回は、ほうれん草をおいしく健康的に食べるためのアク抜き方法を紹介します。

ほうれん草はアク抜きが必須!

ほうれん草の画像

ほうれん草を健康的においしく食べるには、アク抜きが欠かせません。ほうれん草のアクの正体はシュウ酸という成分であり、含有量は食品のなかでもほうれん草がトップクラスです。

シュウ酸は、ほうれん草特有のえぐみの元なので、アク抜きをした方がおいしく食べられます。また、カルシウムや鉄分の吸収を阻害するはたらきがあり、過剰に摂取すると尿路結石の原因にもなります。

シュウ酸の含有量が多いほうれん草をそのまま食べるのは体にも味わいにも良くないため、調理前にしっかりとアク抜きをしましょう。

ほうれん草のアク抜きは茹でるのが基本

ほうれん草のアクは、茹でて除去する方法が一般的です。色味をキレイに仕上げるためにお湯に塩を加えて行いましょう。

【茹でる手順】

  1. ほうれん草の根元に切り込みを入れてしっかり洗う。
  2. 鍋に2Lのお湯を沸かし、塩大さじ1/2(0.25~0.5%の塩水濃度が目安)を加える。
  3. 1の根元を2に入れて30秒~1分ほど茹でたら葉先まで沈め、さらに1分半~2分半茹でる。
  4. 3をザルにあげて湯を切り、水を張った大きめのボウルにほうれん草を入れて水にさらす。
  5. ザルにあげて水気をしっかりと絞る。

【そのほか】ほうれん草のアク抜き方法

ほうれん草を水にさらしている画像

茹でるよりも手軽にほうれん草のアクを抜きたい方は、「水にさらす」か「電子レンジで加熱」のどちらかを試すと良いでしょう。

方法1.水にさらす

ほうれん草のアクの正体であるシュウ酸は、水に溶けやすい性質があるため、水にさらすだけでもある程度アク抜きができます

ただし、茹でる方法よりもシュウ酸の除去率が低いため、ほうれん草をカットしてアクを抜けやすくするのがポイントです。長時間水にさらすと、ほうれん草に含まれる水溶性の栄養素(ビタミンCや葉酸など)も多く流出してしまうので、浸水時間を守りましょう。

【水にさらしてアクを抜く手順】

  1. ほうれん草をよく洗い、5㎝幅にカットする。
  2. ボウルに水を張り、1を入れて2~3分程度水にさらす。
  3. ザルにあげて、水気をしっかりと絞る。

方法2.電子レンジで加熱する

茹でる方法よりもアクの除去率は低いものの、電子レンジを使った方法もアク抜きに有効です。

ほうれん草を1cm幅にカットして600Wの電子レンジで2分間加熱した実験では、58%のシュウ酸を除去する効果が確認されています。ちなみに、1cm幅にカットして茹でたほうれん草のアクの除去率は72%でした。

出典:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構「ホウレンソウの手軽な調理法

電子レンジでのアク抜きは、時間がないときや少量だけ食べたいときに便利な方法です。

【電子レンジで加熱してアクを抜く手順】

  1. ほうれん草をよく洗い、5cm幅にカットする。
  2. 1をラップに包み、600Wの電子レンジで2分加熱する。
  3. ボウルに水を張り、2を入れて水にさらす。
  4. ザルにあげて、水気をしっかりと絞る。

【例外もあり】サラダほうれん草の場合はアク抜き不要

ほうれん草の中には、生でもおいしく食べられるように品種改良された「サラダほうれん草」があります。

サラダほうれん草は、一般的なほうれん草に比べてシュウ酸の含有量が少ないため、アク抜きの必要がありません。

えぐみが少なく、茎が細くて柔らかいので、生のままおいしく食べられます。もちろんソテーにしてもフレッシュな味わいが楽しめます。アク抜きが面倒な方は、「サラダほうれん草」を購入するのもおすすめです。

ほうれん草をおいしく食べられるレシピ

栄養が豊富なほうれん草を使ったレシピを4つ紹介します。味付けはどれもピエトロの調味料を使うだけの簡単レシピなので、ぜひご自宅で試してみてください。

豚肉ともやしとほうれん草のレンジ蒸し

豚肉ともやしとほうれん草のレンジ蒸しの画像

カットしたお肉と野菜をお皿にのせて、レンチンするだけのスピードメニューです。たまねぎの旨みとしょうゆの風味が活きたドレッシングが絡んで絶妙な味わいに仕上がります。

材料(2人分)

作り方

  1. ほうれん草は3cmほどに切る。
  2. 耐熱皿に1ともやしの順に盛り、その上から豚肉を並べ、全体にドレッシングをかける。
  3. 2にラップして、電子レンジで加熱する(500W 5分)。
  4. 3を1分ほど蒸らしてラップを取る。その後、水気をきる。
  5. 仕上げに刻んだねぎをちらし、全体にドレッシング(仕上げ用)をかける。

さばとほうれん草のトマトガーリック

さばとほうれん草のトマトガーリックの画像

さば缶とトマトの旨みが絶妙にマッチした、本格的な味わいのスパゲティです。フライパン一つで作れるため洗い物も少なく、忙しい日でも栄養満点の一品が楽しめます。

材料(2人分)

  • スパゲティ(乾麺)…200g
  • 水…700cc
  • 塩…2つまみ
  • さば水煮缶…80g
  • さば水煮缶の汁…60g
  • ほうれん草…60g
  • ミニトマト…4個
  • おうちパスタ トマトガーリック…大さじ4

作り方

  1. フライパンに水と塩を入れて沸騰させたら半分に折ったスパゲティを加え、標準茹で時間の1分前まで中火で茹でながら水分を飛ばす。
  2. 1にさば缶・さば缶の汁・ほうれん草・半分に切ったミニトマトとおうちパスタを加え、加熱しながら混ぜ合わせ、器に盛り付ける。

ベーコンとほうれん草のサラダ

ベーコンとほうれん草のサラダの画像

サラダほうれん草のフレッシュさや、カリカリベーコンとクルトンの食感が魅力のサラダです。まろやかな和風ドレッシングで味わい深く仕上がります。

材料(2人分)

作り方

  1. ベーコンはオイル(分量外)でカリカリになるまで炒め、サラダほうれん草・マッシュルーム・トマトは食べやすい大きさに切る。
  2. 材料を皿に盛り、ピエトロドレッシングをかけ、クルトンをのせる。

ほうれん草のごま和え

ほうれん草のごま和えの画像

濃厚なごまドレッシングでほうれん草を和えるだけの簡単副菜です。あっという間にできるので、食卓にもう一品加えたいときに重宝します。

材料(2人分)

作り方

  1. ほうれん草を茹でる。その後流水で冷まし水気をきる。
  2. 1を3cm幅の大きさに切る。
  3. ボウルに2とドレッシングを加え混ぜ合わせる。
  4. 器に3を盛り、ドレッシング(仕上げ用)をかける。

まとめ

一般的によく売られているほうれん草は、アクの主成分であるシュウ酸が健康や味わいに大きく影響するため、アクの除去が必要です。

一方、ほうれん草にはβ-カロテン、ビタミンC、鉄などの栄養素も豊富に含まれています。適切な方法でアク抜きをしないと体に良い成分も損なってしまうため、今回紹介した方法できちんとアクを抜きながら、おいしく健康的に食べられるようにしましょう。

監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)

1971年3月29日生まれ。 シェフ歴30年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。

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