ブロッコリーの洗い方、間違ってない?汚れがしっかり取れる洗い方を紹介!

この記事をシェア

Xで共有する

LINEで送る

Facebookでシェアする

ブロッコリーは栄養豊富で食卓でも人気の野菜ですが、洗い方を間違えると、花蕾(からい)と呼ばれる房の奥に潜む汚れや虫が残ってしまう可能性があります。見た目では気づきにくいため、気持ち良く食べるには正しい洗浄が欠かせません。

今回は、ブロッコリーの汚れをしっかり取れる基本の洗浄方法から、目的に応じたおすすめの洗い方まで詳しく紹介します。安全においしく食べるために、今日から実践できるポイントをチェックしましょう。

ブロッコリーのよくあるNGな洗い方

バツ印の画像

ブロッコリーを洗うとき、流水でさっと流すだけという方も多いかもしれません。しかし、簡単に洗うだけでは花蕾(からい)の奥に潜む汚れや虫が残ってしまう可能性があります。

特に葉の裏や花蕾の隙間には、モンシロチョウの幼虫(アオムシ)やガの幼虫(コナガ)、アブラムシなどが付着している場合があるため要注意です。

ブロッコリーに付着した汚れや虫は、気付かずに食べてしまっても大きな害を及ぼす可能性は低いですが、気持ち良く食事を楽しむためにも清潔にしたいものです。

かといって、花蕾をゴシゴシこすって洗うのも望ましくありません。花蕾が崩れてしまい、見た目や食感が損なわれてしまいます。

さらに、長時間水に浸すのも避けましょう。ブロッコリーには水溶性のビタミンCが多く含まれていますが、水にさらしすぎるとビタミンCが流れ出てしまいます。
汚れはしっかり落としつつ、おいしさや栄養を損なわないためには、洗い方にもひと工夫が必要です。

ブロッコリーの基本的な洗い方

ブロッコリーを洗っている画像

ブロッコリーをきれいに洗うには、房の奥までしっかり汚れを落とすことが大切です。ここでは、1株丸ごと洗う場合の基本の洗い方を紹介します。

使うのはご家庭にある「酢」と「水」、そして、ブロッコリーが入るくらいの「ボウル」です。手軽に始められて、殺菌効果も期待できます。

手順1|ボウルに水をはり、酢(大さじ1)を加える

まず、ブロッコリーの房がしっかり浸かる程度の水をボウルに入れます。そこに酢を大さじ1ほど加えましょう。

酢には高い殺菌効果があり、目には見えない細菌や汚れも落とす効果が期待できます。

食中毒のリスクを下げるうえでも、ひと手間加える価値は十分にあるでしょう。

手順2|ブロッコリーをボウルに入れる

次に、ブロッコリーの花蕾を下にしてボウルの中へ入れます。そのまま10~20分程度、花蕾をつけた状態で放置しておきましょう。

この間に、房の隙間に入り込んでいた虫やホコリなどが自然に浮き上がってきます。

手順3|ブロッコリーの茎を持って、ひねり洗いする

つけ置きが終わったら、ブロッコリーの茎を手で持ち、花蕾部分をボウル内の水につけたまま手首を左右に回して“ひねり洗い”をします。

洗濯機のようなイメージでグルグルと回し、やさしく揺らすように動かすのがポイントです。

ひねり洗いの後は水から取りだして、お酢のにおいが気になる場合は、流水でさっとすすぎましょう。

この方法なら、ブロッコリーの花蕾の奥に潜む汚れや虫もスッキリ落とせて、清潔な状態で食卓に出すことができます。

ブロッコリーの仕上がり別のおすすめな洗い方

ブロッコリーを洗っている画像

食感を良くしたい、しっかり洗いたいなど、目的に合わせてブロッコリーの洗い方を使い分けるのもおすすめです。

ここでは、「仕上がり」や「目的」に合わせたおすすめの洗い方を3つ紹介します。家庭で取り入れやすい方法ばかりなので、ぜひ実践してみてください。

細かい汚れを落とすなら「小房」洗い

すぐに調理に使いたいときや、ブロッコリーの隅々まできれいにしたいときは、「小房」に分けてから洗うのがおすすめです。

細かい部分までしっかり汚れを落とせて、下ごしらえの時短にもなります。

手順

  1. まず、茎と花蕾を切り分けて、料理で使いたいサイズにカットします。
  2. 次に、カットした小房をビニール袋に入れ、水を注ぎます。除菌効果を高めたい場合は、酢(大さじ1程度)を加えましょう。袋がなければ、ボウルで代用できます。
  3. 5分ほどつけ置きしたら、袋ごと軽く振ってブロッコリーを揺らし、汚れや虫をしっかり落としましょう。
  4. 最後に流水ですすいで、キッチンペーパーなどでしっかり水気をふき取ります。

小房に分けておくと、洗った後はすぐに調理に使えて便利です。

ただし、小房にすると栄養素(特に水溶性のビタミンC)が水に溶け出しやすくなるため、つけ置き時間は株のまま洗う場合より短めにしましょう。

なお、ビニール袋が破れてしまうと水がこぼれるので、袋ごとタッパーやボウルに入れておくと安心です。

食感の良い状態にするなら「50℃」洗い

ブロッコリーの食感が気になる方には「50℃洗い」が効果的です。お湯で洗うと、収穫時に閉じた気孔が開き、水分を吸収するためシャキッとした歯応えが戻るほか、汚れや虫も落ちやすくなります。

手順

  1. 鍋やボウルに50℃程度のお湯を用意し、花蕾を下にしてブロッコリーを沈めます。そのまま2~3分ほど放置し、適度に温めるのがコツです。
  2. その後、茎を持って軽くひねるように揺すって“ひねり洗い”をしましょう。最後に流水ですすいで、キッチンペーパーなどでしっかり水気をふき取ります。

こちらの方法は、特に冷蔵庫でしなびてしまったブロッコリーを料理する際におすすめです。

シャキッとした食感が蘇るため、サラダなどサッと茹でて楽しむ料理に向いています。

農薬が気になるなら「塩・重曹」洗い

農薬の使用は国で定められた基準内で行われているため、基本的には安全です。

それでも、農薬が気になる場合は、「塩」や「重曹」を使った洗い方がおすすめです。

塩の細かい粒子は、ブロッコリーの花蕾の隙間に入り込み、汚れを掻き出してくれる働きが期待できます。

また、重曹には残留農薬を落とす働きがあるとされており、洗浄力アップに効果的です。

手順

  1. ボウルに水を張り、塩小さじ1、あるいは重曹(食用)小さじ1を加えてよく溶かします。そこにブロッコリーの花蕾を下にして入れ、数分間つけ置きしましょう。
  2. つけ置きした後は、茎を持ってひねり洗いをします。
  3. 最後に流水ですすいで、キッチンペーパーなどでしっかり水気をふき取ります。

重曹をブロッコリーの洗浄に使う際は、工業用ではなく食用と記載があるものを使うようにしましょう。

まとめ

ブロッコリーは見た目以上に汚れや虫が入り込みやすく、流水だけでは十分に洗いきれない可能性があります。

酢を使った基本の洗い方に加え、「細かい汚れを落としたい」「食感を取り戻したい」「農薬が気になる」など、目的や悩みに応じて洗い方を使い分けるのもおすすめです。

ひねり洗いを取り入れることで、汚れをしっかり落とし、栄養もキープできます。ニーズに合わせた方法で、ブロッコリーをより安全に、おいしく楽しみましょう。

監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)

1971年3月29日生まれ。 シェフ歴30年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。

この記事をシェア

Xで共有する

LINEで送る

Facebookでシェアする

TOP すべての記事 ブロッコリーの洗い方、間違ってない?汚れがしっかり取れる洗い方を紹介!

PICK UP

ピックアップ