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子どもが野菜を食べない!野菜を嫌う理由と克服方法についてもご紹介

子どもが野菜を見ている画像

「嫌いな野菜をよけて、好きなものしか食べてくれない…」
「無理に食べさせようとして、もっと野菜が嫌いになったらどうしよう…」
日々の子育ての中で、子どもの野菜嫌いにお悩みの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

苦手な野菜を食べてもらいたいときは、子どもの気持ちに寄り添いながら調理方法を見直したり、食環境を整えたりするなどの工夫が必要です。この記事では、子どもが野菜を食べない理由と克服方法についてご紹介していきます。

◆子どもが野菜を嫌う主な理由

野菜を嫌がる子どもの画像

そもそも、なぜ子どもは野菜が嫌いになってしまうのでしょうか?まずは、子どもが野菜を嫌いになる理由を紐解いていきましょう。

【理由1】色や見た目、香りが苦手だから

子どもは今まで食べたことがない野菜を見たとき、色や見た目から安全かどうか判断します。特にトマトやにんじんなどの色の濃い緑黄色野菜は、苦手意識がある子どもが多いようです。

また、知らない食べ物のにおいを嗅ぐのは、安全性を確認するための本能的な行為。青臭いきゅうりや春菊など、においを嗅いだときに「嫌なにおいだな」という印象が残ってしまうと、そのまま食わず嫌いになってしまうこともあります。

【理由2】食感や味が苦手だから

いざ口にしてみたものの、噛んだときの食感や味が苦手で、野菜が嫌いになってしまう子どももいます。特にトマトのような種や皮が多い野菜や、セロリのような繊維が多い野菜は食べにくさを感じやすく、苦手な子どもが多いようです。

子どもは大人よりも味に敏感で、野菜の味を強く感じてしまうことも。栄養になる甘味(炭水化物)や旨み(アミノ酸)、塩味(ミネラル)と比べて、酸味や苦味は敬遠されがちです。

そもそも、酸味や苦味は食べ物が腐っていたり、毒があったりするときの危険なサインとして、本能的に避ける傾向があります。

【理由3】嫌な食経験と結びついているから

子どもにとって食体験は、今後の食に対するイメージを大きく左右する大切なもの。野菜を食べてもらいたいからといって、子どもが嫌がっているにもかかわらず、無理やり食べさせようとするのは、実は逆効果なんです。

嫌な記憶と結びつくことで、野菜をおいしく食べることができなくなってしまう可能性があるため注意しましょう。

◆野菜嫌いの子ども、成長や健康面への影響は?

にんじんを食べる子どもの画像

育ち盛りの子どもにとって、必要な栄養を補うことは大切ですよね。では、子どもが野菜を食べないと、どのような影響があるのでしょうか。

子どもが野菜を食べないとどうなる?

野菜に含まれるビタミンやミネラルは、集中力や免疫力を高めてくれる働きがあります。そのため、野菜不足が続くと集中力が落ちてイライラしたり、風邪などを引きやすくなったりしてしまうことも。

ですが、子どもが野菜を食べないからといって、心配し過ぎる必要はありません。もちろん、野菜を食べた方が栄養バランスも整いやすくなりますが、ほかの食べ物から栄養が摂れていれば、まずは大丈夫です。

無理に食べさせようとすると、これから先も野菜を食べなくなってしまうことがあるので気をつけましょう。

野菜特有の酸味や苦味などは本能的に避ける傾向があるため、もし野菜を嫌いになってしまったとしても、それはごく自然なこと。野菜を食べなくても、親が心にゆとりをもって接することが大切です。

成長すると食べられるようになる?

個人差はあるものの、成長するにつれて自然と食べられるようになる野菜が増えることがあります。保育園や幼稚園に通うようになると、家族以外に友達と一緒に食事をする機会も増えていきますよね。

その中で、周りの友達がおいしそうに食べていると、「自分も食べてみようかな」という気持ちになることもあるでしょう。

日本栄養士会の雑誌に掲載されていた「小学生の給食に関する調査」によると、「給食をいつも残さず食べる」と回答した子どもは、小学1年生では約30%、6年生では約60%と示されています。食環境の変化や成長により、次第に食の好みが変わることもあるようですね。

◆子どもの野菜嫌いを克服する方法

料理を手伝う子どもの画像

ここまででお伝えしたように、成長とともに自然と食べられる野菜が増えることもありますが、小さいうちから少しずつでも「野菜を食べられた」という成功経験を積み重ねていきたいものですよね。ここからは、子どもの野菜嫌いを克服する方法についてご紹介します。

野菜の調理方法を工夫する

野菜を見ただけで拒否反応を示す子どもには、野菜をすりおろしたり、細かく刻んだりするなどの方法が有効です。細かく刻むだけではなかなか食べてくれない子どもには、ほかの食材の中に混ぜて形が分からないようにするのもおすすめ。

例えば、すりおろした野菜をハンバーグのタネに混ぜるなど、子どもに人気のメニューに加えると、無理なく食べてもらうことができますよ。

苦味や辛みがある野菜が苦手な場合は、加熱して甘味を引き立たせると苦手意識が和らぐことも。ピーマンに衣をつけて揚げるなど、見た目と食感が変わると知らず知らずのうちに食べてもらえることがあります。

一緒に調理するなど食事の準備をお手伝いしてもらう

子どもと一緒に料理をすると、「自分が作った料理なんだ!」と愛着がわいて、嫌いな野菜でも食べられるようになることがあります。安全面に気を付けながらお手伝いをしてもらうことで、食への関心も高まるでしょう。

野菜を包丁でトントンと切る音や、ジュージューと焼く音は、子どもの五感に刺激を与えます。スーパーで野菜を買うところから始めれば、食に対する興味もわきやすくなるはず。また、庭やベランダで野菜を育ててみるのも、野菜に対してさらに愛着がわきやすくなるのでおすすめです。

一緒に調理するのが難しい場合は、”サラダの仕上げにドレッシングをかける”など簡単なお手伝いからチャレンジしてもらいましょう。些細なお手伝いでも子どもに任せることで、自分から進んで行動するようになりますよ。

積極的に食事の準備をするようになったり、食べ物を大切にしようとする気持ちが芽生えることで、嫌いな野菜も食べてみようかなと前向きに思うきっかけになることもあるようです。

野菜を子どもの好みの味にアレンジする

野菜をおいしく食べるために、子どもが好きな味にアレンジするのもひとつの手です。例えば、ピエトロの看板商品で、”野菜嫌いがなおる魔法のドレッシング“とも呼ばれている「ピエトロドレッシング 和風しょうゆ」をいつもの料理に加えてみるのはいかがでしょうか。

ピエトロドレッシング 和風しょうゆ」は、たまねぎの旨みとしょうゆの風味が活きた万能ドレッシング。1981年の販売開始から現在まで、『野菜嫌いな子どもが、このドレッシングをかけると野菜をバクバク食べる』という声もたくさん届いています。

九州の醸造元に特注する「甘口のしょうゆ」を使用しているので、まろやかな甘みがあって子どもでも食べやすいのが特徴です。サラダにかけるのはもちろん、炒め物や唐揚げの下味などに使ったりすることもできるので、さまざまな料理に幅広くご活用いただけます。

◆まとめ

子どもが野菜嫌いになる理由は、色や見た目、味、食体験などさまざまです。大人に比べて子どもは味に敏感で、本能的に野菜を避ける傾向があります。また、一度嫌なイメージがつくと長く苦手意識をもってしまうため注意が必要です。

子どもの野菜嫌いにお悩みの方は、調理方法を工夫したり、簡単な食事のお手伝いをお願いしたりしてみましょう。子どもの野菜嫌いが克服できるように、できそうなことから試してみてくださいね。

参考文献
小学校の給食に関する調査」(日本栄養士会雑誌)

▼監修者プロフィール

小森シェフの画像

小森 幸夫(こもり ゆきお)

1971年3月29日生まれ。
シェフ歴30年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。
ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。
日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。