ブロッコリーは栄養豊富で彩りも良い野菜ですが、鮮度が落ちやすく保存に悩む方も多いのではないでしょうか。正しい保存方法を知れば、長持ちして最後までおいしく食べられます。
今回は、ブロッコリーの鮮度をキープする冷蔵・冷凍保存の仕方や解凍のコツについて解説します。
ブロッコリーの【冷蔵】保存の方法
ブロッコリーを新鮮な状態で長持ちさせるには、冷蔵保存時の工夫が大切です。
ここでは、水に浸ける方法とキッチンペーパーで包む方法を紹介します。どちらも家庭で簡単に実践できて、食材を無駄にせず長くおいしさを保てます。
水に浸けて冷蔵|保存期間:10~14日
ブロッコリーは低温を好むため、野菜室ではなく冷蔵室で立てて保存するのが理想です。
保存の手順
- 茎を根元から1cmほど切り落とす。
- 根元が浸かる程度に水を入れたグラスに立てる。
- ポリ袋を全体にふわっとかぶせ、輪ゴムで軽く留めて冷蔵室に入れる。
ブロッコリーのように畑に立った状態で生える野菜は、横に寝かせると鮮度が落ちやすいため、必ず立てて保存するのがポイントです。根元を水に浸けることで、つぼみ部分の変色も防ぎながら10~14日ほど保存できます。
キッチンペーパーに包んで冷蔵|保存期間:7~10日
水に浸けるのが難しい場合でも、ペーパーで乾燥と擦れを防ぎながら保存するとブロッコリーの鮮度を保ちやすくなります。
保存の手順
- 水で軽く洗い、しっかりと水気を拭き取る。
- ブロッコリー全体をキッチンペーパーでふんわり包む。
- ポリ袋に入れ、茎を下にして立てたまま冷蔵室へ入れる。
この方法なら7~10日程度は鮮度をキープできます。野菜用のポリ袋を使うとより長持ちし、料理に使うまでシャキッとした状態を保てるのが魅力です。
ブロッコリーの【冷凍】保存の方法
ブロッコリーは冷凍保存することで約1~2ヶ月と長期的に鮮度を保てます。
生のまま保存する方法と、茹でてから保存する方法があり、それぞれ食感や保存期間、使い勝手に違いがあります。日々の調理シーンに合わせて使い分けると便利です。
生のまま冷凍|保存期間:3~4週間
生のまま冷凍することで、シャキッとした食感や栄養素を保つことができます。
保存の手順
- ブロッコリーを小房に分ける。
- 茎は硬い部分を削ぎ落とし、食べやすい大きさに切る。
- 水洗いして、キッチンペーパーでしっかり水気を拭き取る。
- 1回に使う分ずつ小分けにし、重ならないようにラップで包む。
- 冷凍用保存袋に入れ、袋ごとさらに保存容器に入れる。
茎にも栄養があるため、余すことなく活用するのがおすすめです。詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
ブロッコリーの茎は食べられる!栄養や下処理方法、レシピも紹介
さらに袋ごと保存容器に入れると花蕾(からい:つぼみの部分)が傷みにくく、3~4週間ほど保存可能です。
茹でて冷凍|保存期間:2か月
一度加熱してから冷凍すると、小房が崩れにくく調理の手間も省けます。
保存の手順
- 小房に分け、茎も食べやすい大きさに切る。
- 沸騰したお湯で30秒ほどかために茹でる。
- ザルにあけ、粗熱を取る。
- キッチンペーパーで水気をしっかり切る。
- 冷凍用保存袋に入れ、さらに保存容器に入れる。
一度下茹ですることで形も崩れにくく、約2か月間保存できます。さらに袋を保存容器に入れると、よりきれいな形を保てます。すぐに料理に使えるので、下ごしらえとしても便利な方法です。
冷凍したブロッコリーの解凍方法は?
冷凍したブロッコリーは、加熱調理する料理に凍ったまま加えれば、シャキッとした食感を保ったまま仕上がります。スープや炒め物、グラタンなど幅広い料理に活用可能です。
茹でてから冷凍したブロッコリーは、そのままお弁当に入れることもできます。再加熱の必要がないため、手軽に彩りとして利用できるのも魅力です。
ただし、自然解凍すると水分が出て水っぽくなりやすいため、基本的には凍ったまま加熱調理するのがおすすめです。
冷凍ブロッコリーの解凍方法について、詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
冷凍ブロッコリーの解凍方法とは?3つの方法とおいしく食べるためのレシピを紹介
ブロッコリーを使ったおいしいレシピ
栄養豊富で彩りも美しいブロッコリーは、幅広い料理に合う万能食材です。ここでは、メインからサラダ、ご飯ものまで、バリエーション豊かなレシピを紹介します。
チキンのトマトクリームライス
チキンとブロッコリーに、まろやかなトマトクリームが絡むボリューム満点の一皿です。
材料(2人分)
- 鶏もも肉(一口大)…1枚
- 塩…2つまみ
- 片栗粉…大さじ1
- ブロッコリー(小房)…150g
- たまねぎ(スライス)…150g
- ぶなしめじ(ほぐし)…100g
- 牛乳…150g
- ごはん…360g
- おうちパスタ トマトガーリック…60g
作り方
- 鶏肉に塩をふり、片栗粉をまぶしてフライパンで皮目からしっかり焼く。
- 1にブロッコリー、たまねぎ、ぶなしめじ、おうちパスタを加え、蓋をして8分煮る。
- 牛乳を加え、とろみがついたらごはんと一緒に盛り付ける。
ツナ缶とブロッコリーのプロテインサラダ
ツナとブロッコリーを合わせた、たんぱく質がしっかり摂れるサラダです。彩り良く、あと一品欲しい時にも活躍します。
材料(2人分)
- ブロッコリー…1/2株
- ツナ缶…1缶(70g)
- ピエトロドレッシング グリーン 和風しょうゆ…大さじ2
- パットフッテ フライドオニオン&ナッツ(お好みで)…適量
作り方
- ツナをボウルに入れ、ドレッシングでよく和える。
- ブロッコリーは小房に分け、塩茹でして粗熱を取り、水気を切る。
- ボウルに1と2を入れ、よく混ぜる。
- 器に盛り付け、お好みでパットフッテをかける。
ソーセージとブロッコリーのごま醤油パスタ
香ばしいごまと醤油の風味がきいた和風パスタです。ソーセージの旨みとブロッコリーの食感が良く合います。
材料(1人分)
- ソーセージ…3本
- ブロッコリー…1/4株
- ミニトマト…5個
- スパゲティ(乾麺)…100g
- おうちパスタ ごま醤油ガーリック…大さじ2
作り方
- ソーセージは縦4等分、ブロッコリーは食べやすい大きさに切る。ミニトマトはヘタを取る。
- スパゲティを表示時間通りに茹で、残り1分でブロッコリーも加える。
- フライパンでソーセージをこんがり炒め、2のスパゲティとブロッコリー、茹で汁約50ml、ミニトマト、おうちパスタを加えて炒め合わせる。
洋風 雛ちらし寿司
華やかで食卓が明るくなるちらし寿司です。ブロッコリーを加えることで、彩りも栄養も豊かになります。
材料(2人分)
- ごはん(炊いたもの)…180g
- 海老(茹で)…2尾
- たまねぎ(みじん切り)…大さじ1
- にんじん(みじん切り)…大さじ1
- 卵…1個
- ブロッコリー(茹で)…1房
- いくら…適量
- ミニトマト…適量
- 粉チーズ…適量
- ピエトロドレッシング グリーン 和風しょうゆ…大さじ2〜3
作り方
- ドレッシングをこし、液体と具材を分けておく。
- 下茹でした海老とブロッコリーは小さめに切る。
- たまねぎ、にんじん、卵を一緒に炒ってそぼろ状にする。
- ごはんにドレッシングの液体を混ぜて酢飯風にする。
- 器に4をひし形に盛り、2・3・ドレッシングの具材・いくら・ミニトマトを彩り良く飾る。
- 仕上げに粉チーズを振る。
まとめ
ブロッコリーは冷蔵・冷凍それぞれに適した保存方法があり、工夫することで鮮度や栄養を長く保てます。用途に合わせて水に浸ける、ペーパーで包む、下茹でして冷凍するなど使い分ければ無駄なくおいしく楽しめます。ぜひ日々の料理に取り入れていきましょう。
監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)
1971年3月29日生まれ。 シェフ歴30年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。