春菊は冷凍できる?保存方法や目安・調理のコツ

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「春菊をたくさん買ってしまったけれど、全部使い切れるかな……」。せっかく買った春菊を少しでも長く楽しみたいなら、冷凍保存がおすすめです。春菊を冷凍すれば長期間保存が可能になり、いつでも手軽に料理に活用できて、無駄なく使い切ることができます。今回は、春菊の鮮度を保つ冷凍方法や、保存期間の目安、調理のコツについて紹介します。

春菊を冷凍したときの保存期間の目安

保存容器に入った春菊の画像

鍋料理に欠かせない春菊ですが、常温だと2~3日、冷蔵でも5~7日しか保存できません。新鮮な春菊はサラダなど生でも食べられますが、買ったまま放置していると鮮度が落ちてすぐに傷んでしまいます。

数日以内に使う予定がないときは、冷凍用保存袋に入れて冷凍しておきましょう。冷凍することで1か月ほど保存できるようになり、いつでも好きなときに使えます。

春菊の冷凍保存方法

鍋や天ぷら、おひたしなど、さまざまな料理に活用できる春菊は、冷凍することでおいしさをキープしながら長期間保存できます。ここでは、春菊の冷凍保存方法について紹介します。

生の状態で冷凍する

面倒な下処理をせずに手軽に保存したい方は、春菊を生の状態で冷凍するのがおすすめです。春菊を生の状態から冷凍する方法は、次の通りです。

  1. ボウルに水と春菊を入れて、ふり洗いしてからザルにあげて水気を切る。
  2. ペーパータオルでしっかりと水気を拭き取る。
  3. 茎の根元を切り落としてから、食べやすい大きさに切る。(目安は茎2~3cm、葉7~8cmほど)
  4. 3を冷凍用保存袋に入れ、空気が入らないよう密封してから冷凍庫で保存する。

水気をしっかり取り除かずに冷凍すると、春菊同士がくっつきやすくなり、調理のときに使いたい分量を取り出しにくくなるため注意が必要です。

また、太い茎とやわらかい葉では火が通るまでの時間が異なるため、同時に加熱調理すると硬さが均一になりません。その点、冷凍保存する際に茎のほうを短くカットしておくと、加熱時間が短縮できるため、火の通りやすい葉と同時に調理しても硬さが調整できます。

また、冷凍用保存袋に入れるときは、茎と葉が混ざらないようにざっくりと分けておくのがポイントです。「茎だけ」「葉だけ」とかたよらないよう、自由に取り分けることができるため、茎と葉をバランス良く使用できます。

茹でてから冷凍する

春菊を下茹でしてから保存すると、生のまま冷凍するよりも、風味や食感が損なわれにくくなります。生のまま冷凍した場合も保存期間は同じですが、黒っぽく変色しやすく、食感もやわらかめになります。

鮮やかな色を活かしたい方や、食感をできるだけキープしたいときは、下茹でしてから冷凍するのがおすすめです。茹でた後に冷凍する方法は次の通りです。

  1. 鍋に水と塩ひとつまみを入れ、沸騰させる。
  2. 1に春菊を入れ、30秒ほど茹でてから冷水で冷やす。
  3. 水気をしぼって、さらにキッチンペーパーで水気を拭き取る。
  4. 食べやすい大きさに切る。
  5. 冷凍用保存袋に入れて冷凍する。

茹でてから冷凍する際は、のちの調理時間を加味して固めに茹でておくのがポイントです。茹で時間を調整してから冷凍することで、調理に使ったときも食感が変化しにくくなります。

また、小分けにしてラップに包んでから冷凍用保存袋に入れて冷凍すると、必要な分だけ取り出しやすくなり、無駄なく春菊を活用できます。

解凍せずにそのまま調理に使える

すき焼きの画像

冷凍した春菊は、解凍せずにそのまま調理できるメリットがあります。忙しいときでもサッと取り出して使えるため、時短になります。

例えば、鍋や味噌汁などの汁物であれば、凍ったままの春菊をそのまま加えて茹でたり煮込んだりすることができます。炒め物に使う場合は、ほかの食材に火を通してから、最後に加えてさっと炒めるのがおいしく作るコツです。ただし、火の通りが早いので、炒めすぎに注意しましょう。

また、冷凍した春菊をおひたしやナムルにする際は、凍ったまま少し茹でるか、電子レンジで軽く加熱して解凍してから調理するのがおすすめです。

加熱する前に春菊をそのまますりおろすと、ソースとしても活用できます。パスタソースなどに活用すると、彩りと風味豊かな味わいが楽しめるでしょう。

すぐに使い切る場合は冷蔵保存も可

1週間以内に食べきる予定があるなら、冷蔵保存でもおいしく楽しめます。冷蔵で鮮度を長持ちさせる方法は、次の通りです。

  1. キッチンペーパーを2~3枚重ねて濡らし、茎の部分を切り口まで覆うように包む。
  2. 乾いたキッチンペーパーで葉の部分を包む。
  3. 春菊全体をポリ袋に入れて口を閉じる。
  4. コップやペットボトルの上半分をカットしたものに、3を立てて野菜室で保存する。

濡らしたキッチンペーパーで茎の切り口を包むことで、必要な水分を吸収しやすくなり、みずみずしさを保つことができます。一方、乾燥したキッチンペーパーで包むことで、葉から出た水分を吸収し、鮮度をキープできます。

春菊をポリ袋にいれるときに入り切らない場合は、上下を挟むように2枚のポリ袋を使って包み込み、春菊が空気に触れないようにしましょう。

春菊が大量にある場合は、湿らせた新聞紙に包んで保存しても問題ありません。まとめて春菊を包めるため、乾燥を防ぎやすくなります。

また、春菊を横にして保存すると茎が曲がる原因になり、栄養価の減少につながります。甘みも減ってしまうため、立てた状態で保存することをおすすめします。

春菊は常温保存には向いていない

春菊の画像

春菊は鮮やかな緑色と独特の香りが特徴的な野菜ですが、とてもデリケートであるため適切な方法で保存しないとすぐに傷んでしまいます。

熱や乾燥に弱いため、常温での保存は避けましょう。特に、茎や葉が折れている部分は、そこから傷みが一気に進んでしまいます。

また、春菊を常温保存した場合、2~3日ですぐに傷んでしまうため、調理まで時間が空くときは冷蔵庫または冷凍庫で保存して鮮度を保ちましょう。ただし、購入後すぐに調理する場合は、常温保存でも大丈夫です。

春菊の選び方

春菊を選ぶ際は次の点に注意して、できるだけ新鮮でおいしいものを選びましょう。

葉の色:濃い緑色でツヤがある。
葉の形状:ギザギザした切れ込みが深くハリがあり、葉が根元からぎっしりと生えている。
茎:細いもののほうが柔らかく、おいしく食べられる。太すぎるものは、繊維質で硬い場合がある。
香り:香りが強いものほど鮮度が高い。
切り口:切り口がみずみずしく、変色していない。

葉がしおれていたり、全体的に黄色く変色していたりするものは、鮮度が落ちているので食べるのは控えましょう。

まとめ

春菊の鮮度を保つためには、購入後すぐに調理するか、冷蔵庫や冷凍庫で適切な方法で保存することが大切です。保存期間の目安は、常温だと2~3日、冷蔵だと5~7日、冷凍では1か月ほどなので、用途に合わせて保存方法を選択しましょう。

冷凍保存した春菊は、解凍せずにそのまま調理に使えますが、生のものよりも早く火が通るため、最後にさっと炒めるなど加熱時間を調整することがポイントです。

また、保存しても鮮度を保つためには、新鮮な春菊を選ぶことも大切です。葉の色や形状、茎の太さ、香り、切り口などを比較して選ぶことを心がけましょう。

監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)

1971年3月29日生まれ。 シェフ歴30年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。

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