じゃがいもがホクホクになる正しい茹で時間は?煮崩れの理由と対策も解説

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じゃがいもの茹で時間は、丸ごとかカットかといった形状の違いに加え、鍋で茹でるのか電子レンジで加熱するのかによっても大きく異なります。適切な時間で茹でないと、硬すぎたり煮崩れしたりする原因になります。「何分茹でればちょうど良いの?」と迷う場面も少なくありませんが、使いたい料理に合った方法と時間を把握することで、仕上がりがぐっと良くなります。

今回は、じゃがいもの茹で時間の目安と煮崩れを防ぐコツを解説します。

【茹で方別】じゃがいもの茹で時間

じゃがいもを茹でている画像

じゃがいもは、皮付きのまま水から茹でるのが鉄則です。じっくり時間をかけて加熱することで甘みが引き立ち、よりおいしく仕上がります。

また、皮ごと加熱することで、ホクホク感を保ちつつ、栄養や旨みが流れ出るのを防ぐことができます。用途に合わせた茹で方と加熱時間の目安を紹介します。

皮のまま丸ごと水から茹でる|茹で時間:12~30分

じゃがバターやポテトサラダなど、ホクホク感を楽しみたい料理には、皮付きのまま丸ごと茹でる方法がおすすめです。

皮付きで丸ごと茹でる手順

  1. じゃがいもは水洗いし、汚れをしっかり落とす。
  2. 鍋にじゃがいもがかぶるくらいの水を入れ、水の状態から火にかける。
  3. 沸騰後は弱めの中火にし、竹串がすっと通るまで茹でる。
  4. ザルにあげて水気を切る。

茹で時間は大きさによって調整が必要です。沸騰後、小サイズなら12~15分、中~大サイズの場合は25~30分が目安となります。新じゃがいもなら約15分が目安です。

時間はかかりますが、甘みと食感をしっかり引き出せます。

カットして茹でる|茹で時間:6~8分

時短したい場合は、カットしてから茹でましょう。茹で時間は6~8分が目安です。

カットして茹でる手順

  1. 皮をむき、用途に合わせて一口大に切る。
  2. 切ったじゃがいもを水にさらして表面のでんぷんを落とす。
  3. 鍋に水とじゃがいもを入れ、水から加熱する。
  4. 沸騰後6~8分茹で、やわらかくなったら水気を切る。

丸ごとよりやや水っぽくなるため、ジャーマンポテトなど炒め料理に向いています。

皮のまま丸ごと電子レンジで加熱する|加熱時間:約4分

電子レンジなら短時間で加熱できます。中サイズ(約160g)1個の場合、600Wで約4分が目安です。

丸ごとレンジ加熱の手順

  1. じゃがいもを水洗いし、濡らしたキッチンペーパーで包む。
  2. さらにラップで包む。
  3. 600Wで約4分加熱する。
  4. 加熱後そのまま3分ほど蒸らす。

蒸らすことで、レンジでもホクホク感を引き出しやすくなります。コロッケなど、じゃがいもの甘みを活かす料理に向いています。

カットして電子レンジで加熱する|加熱時間:3~4分

カットしてからレンジ加熱する方法も便利です。中サイズ1個(約160g)で600W3~4分が目安です。

カットしてレンジ加熱の手順

  1. カットしたじゃがいもを耐熱容器に重ならないよう並べる。
  2. 上から濡らしたキッチンペーパーをかぶせる。
  3. ラップをして600Wで3~4分加熱する。

水分が抜けやすいため、濡らしたキッチンペーパーを使うのがポイントです。ポテトグラタンやマッシュポテトも時短で仕上げられます。

じゃがいもが煮崩れするのは茹で時間が原因?

じゃがいもの画像

煮物やカレーを作っていると、じゃがいもが崩れてしまった……という経験はありませんか。実は、煮崩れの原因は「茹で時間が長すぎたこと」だけではありません。加熱の仕方や品種の違いも大きく関係しています。

ここでは、じゃがいもが煮崩れする主な原因を分かりやすく解説します。

主な原因1|お湯の温度(高温)

じゃがいもの細胞同士は、「ペクチン」という成分によって、セメントのようにしっかりと接着されています。しかし、高温で急激に加熱すると、このペクチンが分解・溶け出してしまいます。

すると細胞同士の結びつきが弱まり、形が崩れやすくなってしまうのです。特に強火でぐらぐらと沸騰させ続けると、じゃがいもが鍋の中で動き回り、物理的な衝撃も加わります。その結果、やわらかくなった部分から崩れてしまいます。

煮崩れを防ぐには、じゃがいもは水から茹で始めること、さらに沸騰後は火を弱めてコトコトと穏やかに加熱することがポイントです。

主な原因2|じゃがいもの品種(でんぷんの量)

実は、じゃがいもは品種によっても煮崩れのしやすさが異なります。これは、含まれるでんぷん量の違いによるものです。

でんぷんを多く含むじゃがいもほど、煮崩れが起きやすい特徴があります。例えば男爵やきたあかり、トヨシロ(ポテトチップスに多く使われる品種)などはでんぷん量の多いじゃがいもです。

反対に、でんぷん量の少ないじゃがいもには、メークインやはるか、インカのめざめなどがあります。料理に合わせて品種を選ぶことも、煮崩れ防止のコツといえるでしょう。

じゃがいもの煮崩れを防ぐコツ

じゃがいもの画像

じゃがいもを茹でるとき、ちょっとした工夫を取り入れるだけで、形をきれいに保つことができます。

ここでは、じゃがいもの煮崩れを防ぐための具体的なコツを紹介します。

60度ほどのお湯にしばらく浸ける

調理の前に、60度程度のお湯に20分ほど浸けてから本格的に煮ると、グツグツ煮ても煮崩れしにくいとされています。

これは、60度付近で「ペクチンエステラーゼ」という酵素が働き、じゃがいもの細胞をつなぐペクチンを強くすると考えられているためです。あらかじめ表面を安定させておくことで、加熱中の崩れを防ぎやすくなります。

水からゆっくり加熱する

いきなり熱湯に入れるのではなく、水の状態からゆっくり加熱するのも大切なポイントです。

徐々に温度を上げることで、煮崩れを防ぐとされる60〜70度の温度帯を長く通過させることができます。その間にペクチンの結びつきが強まり、崩れにくくなります。沸騰後は弱めの火加減にし、ふつふつと静かに煮るようにしましょう。

面取りをする

煮物の場合は、切った角(かど)を削る「面取り」も効果的です。じゃがいもは角から崩れやすいため、あらかじめ角を落としておくことで、煮崩れを防ぎやすくなります。包丁で切り口の角を薄く削り、全体を丸く整えるだけです。

ひと手間ですが、仕上がりの美しさがぐっと変わります。

用途に合った品種を使う

料理に合った品種を選ぶことも、煮崩れ防止の大切なポイントです。

肉じゃがやシチュー、おでんなど、形をきれいに残したい料理には、メークインなど煮崩れしにくい品種がおすすめです。一方で、ポテトサラダやコロッケなど、ホクホク感を活かしたい料理には男爵が向いています。

使いたい料理に合わせて品種を選ぶことで、失敗しにくくなります。

まとめ

じゃがいもの茹で時間は調理法や大きさで異なり、水からゆっくり加熱することが基本です。煮崩れは温度や品種選び、面取りなどの工夫で防げます。用途に合った加熱方法と品種を選び、理想の食感に仕上げていきましょう。

また、茹でたじゃがいもはマッシュしたり小さく切ったりすると、長期保存が可能です。適切な保存方法について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
【常温・冷蔵・冷凍】じゃがいもの保存方法を解説!長持ちのコツや保存期間も紹介

監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)

1971年3月29日生まれ。 シェフ歴35年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。

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