シャキシャキの食感を楽しめるれんこんですが、せっかく買ってきたのに表面が黒ずんでしまったり、すぐにしなしなになってしまったりした経験はありませんか。
実は、れんこんの保存方法にはちょっとしたコツがあります。今回は、れんこんを長く楽しむための保存の仕方とおすすめレシピをご紹介します。
れんこんの保存方法は3つ
れんこんは栄養価の高い食材ですが、乾燥に弱く、買ってきてそのまま放置しているとすぐに黒ずんでしまいます。ここでは、れんこんのおいしさをキープするための保存方法を、冷蔵・冷凍・常温と大きく3つに分けて紹介します。
【冷蔵保存】保存目安は1週間ほど
れんこんを冷蔵庫で保存する場合は、1週間ほど鮮度を保つことができます。そのため、すぐに食べ切るときにおすすめです。
ここでは保存方法をカットした場合と丸ごと保存する場合に分けて解説します。
カットしてから冷蔵保存する場合
カットしてから冷蔵保存する場合の手順は、次の通りです。
【ラップを使用する方法】
- れんこんを洗ってからカットし、切り口にラップを密着させて空気を遮断する。
- ジップ付きの保存袋やポリ袋に入れる。
- 冷蔵庫の野菜室で保存する。
カットしたれんこんは空気に触れると変色しやすいため、ぴったり密着させるようにラップで包むことが大切です。保存後はなるべく早めに使い切りましょう。
【水に浸ける方法】
- 深めの保存容器に、洗ってカットしたれんこんを入れる。
- れんこんがかぶるくらいの水を入れる。
- 水が漏れないように、しっかりとフタをしてから冷蔵庫で保存する。
れんこんを水に浸けることで、変色を防ぐ効果が期待できます。また、変色防止のため、水の中に少量の酢を加えるのもおすすめです。水はできるだけ毎日交換するようにしましょう。
ただし、れんこんに含まれているビタミンCは、水に溶けやすい性質があるため、水に浸ける時間が長くなるほど栄養素も流れ出てしまいます。栄養を余さず摂りたい場合は、水に浸ける保存方法は避けたほうが無難です。
丸ごと冷蔵保存する場合
土や節がついたれんこんを丸ごと冷蔵保存する方法は、次の通りです。
【丸ごと保存する方法】
- 湿らせた新聞紙やキッチンペーパーで、れんこんを丸ごと包む。
- 1の上からラップで包む。
- 2をジップ付きの保存袋やポリ袋に入れる。
- 冷蔵庫で保存する。
湿らせた新聞紙やキッチンペーパーでれんこんを包むことで、乾燥を防げます。丸ごとの場合は土付きのもののほうが長持ちするため、洗わずに保存するのがおすすめです。
【冷凍保存】保存目安は1か月ほど
れんこんを冷凍する場合は、1か月ほど保存することができます。3つの保存方法のなかで一番保存期間が長いため、れんこんを長持ちさせたいときにおすすめです。
また、凍ったまま煮物や炒め物などに使えるため、調理時間を短縮できます。
れんこんの冷凍保存する方法は、カットとすりおろしの2パターンあります。それぞれについてみていきましょう。
カットしてから冷凍する方法
カットしてから冷凍保存する方法は、次の通りです。
【カットして保存する方法】
- れんこんを洗い、輪切りや乱切りなど調理しやすい大きさにカットする。
- 1を酢水(水1カップに対して酢小さじ1/2)に5分ほどさらしてアクを抜く。
- キッチンペーパーで水気を拭き取る。
- 空気が入らないようにして冷凍用保存袋にれんこんを入れ、冷凍庫で保存する。
決まった料理に使う予定がなく、とりあえず冷凍しておきたいときは、れんこんを縦半分に切ってから上述した方法で保存するのがおすすめです。使うときは、半解凍の状態で好みの大きさにカットしましょう。
なお、酢水に長く浸けすぎると酢の臭いが残ってしまうため、注意が必要です。
すりおろしてから冷凍する方法
れんこんをお好み焼きのつなぎやれんこん餅、汁物などに活用したいときは、すりおろしてから冷凍しておくと便利です。保存方法は次の通りです。
【すりおろして保存する方法】
- れんこんは洗って皮をむき、すりおろす。
- すりおろしたれんこんを大さじ1ずつラップで包む。
- 冷凍用の保存袋に入れて冷凍する。
すりおろしたれんこんは丸く成形してから冷凍しておくと、形を活かして調理できます。ラップに包んだまま500Wの電子レンジで2分ほど加熱すると、丸い形のれんこん餅が簡単に完成します。また、つなぎとして加えるときは電子レンジで1分ほど加熱し、解凍してから使用しましょう。
【常温保存】保存目安は1週間ほど
夏場は気温が高いため、冷蔵庫や冷凍庫での保存が適していますが、室温が25℃以下の涼しい季節であれば常温保存が可能です。また、れんこんを常温で保存する場合は、冷蔵保存と同様に1週間ほど日持ちします。
【常温保存の方法】
- れんこんは土を落とさずに表面を湿らせておく。
- 1の上から湿らせた新聞紙で包む。
- 冷暗所で保存する。
常温で保存したいときは、節付きのれんこんや土が付いているものを選びましょう。加えて、乾燥を防ぐために、湿らせた新聞紙でしっかり包むのがポイントです。
保存したれんこんをおいしく食べられるレシピ3選
れんこんは煮物や炒め物など、さまざまな料理に活用できる万能食材です。ここでは、保存したれんこんを使ったおすすめレシピを紹介します。
豚肉とれんこん、きのこのごま醤油ガーリック
れんこんのシャキシャキとした食感と、香ばしいごま醤油ガーリックのハーモニーを楽しめるパスタはいかがですか。たんぱく質とビタミン・ミネラルを効率良く補えるので、健康志向の方にもぴったりな一品です。
材料(2人分)
- スパゲティ(乾燥)…200g
- 豚ロース肉…100g
- れんこん…50g
- きのこ…90g
- 水菜…適量
- おうちパスタ ごま醤油ガーリック…大さじ4
- 油…大さじ2
- 塩こしょう…少々
作り方
- れんこんは半月切りに、水菜ときのこは食べやすい大きさに切っておく。
- スパゲティをパッケージに記載されている時間通りに茹でる。
- フライパンに油をひいて中火で熱し、豚肉を入れて炒める。
- 1を加えてさらに炒め、塩こしょうする。
- 4に茹で上がった2とおうちパスタを加え、混ぜ合わせる。
- 器に盛り付け、水菜をトッピングして完成。
鶏もも肉とれんこんのガーリックソテー
自宅でレストランの味が再現できるお手軽レシピです。シンプルな味付けで、鶏肉とれんこんの素材本来の味わいを最大限に楽しめます。お好みでルッコラやミニトマト、カットしたレモンなどを添えるのもおすすめです。彩り豊かなメインディッシュで、食卓が一段と華やかになります。
材料(2人分)
- ピエトロCHEF’S ガーリックオイル…50cc
- 鶏もも肉…180g
- れんこん…80g
- 塩…少々
作り方
- 鶏もも肉は一口大に切り、塩をふる。
- れんこんは半月切りにする。
- 熱したフライパンにガーリックオイルをひき、鶏もも肉とれんこんを加えて両面を焼く。
- 3を器に盛り付けて完成。
根菜たっぷりホットサラダ
サラダのレパートリーを増やしたいときは、豚肉と根菜をたっぷり使ったボリューム満点のホットサラダをお試しください。れんこんとごぼうのシャキシャキ感と、里芋のほくほくとした食感の組み合わせがクセになること間違いなしです!
材料(2人分)
- れんこん…1/2個
- ごぼう…1/4本
- 里芋…3個
- 豚ロース肉…80g
- 小ねぎ…1本
- 油…適量
- ピエトロドレッシング 和風しょうゆ…大さじ3
作り方
- れんこんとごぼうを薄切りに、小ねぎは小口切りにする。豚肉は食べやすい大きさに切る。
- 里芋は電子レンジで加熱してから、5mm幅に切る。
- フライパンを熱してから油をひき、豚肉を炒める。
- れんこんとごぼうを加えてさらに炒める。
- 2とドレッシングを加えて混ぜあわせ、味を調える。
- 5を器に盛り付け、小ねぎを散らす。
まとめ
れんこんは乾燥に弱く、空気に触れると変色しやすいデリケートな野菜です。酢水に漬けて冷蔵庫で保管する、濡れた新聞紙でくるむなど、用途に合わせて適切に保存することで、鮮度を長持ちさせることができます。
れんこんの保存方法とあわせて、今回紹介したれんこんを使ったレシピもぜひ試してみてください。
監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)
1971年3月29日生まれ。 シェフ歴30年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。