しめじを冷凍する方法は?冷凍するメリットや、冷凍するときのポイントも紹介

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しめじは旨みが強く、手でほぐすだけで簡単に調理に使える食材です。お買い得になったタイミングなど大量に購入したときは、上手に冷凍保存して毎日の献立作りに役立てましょう。冷蔵庫に入れるだけではそれほど日持ちしないものの、冷凍すれば約1か月おいしさをキープしながら保存できます。今回は、しめじを冷凍するメリットや方法を紹介します。

しめじを冷凍するメリット

しめじの画像

しめじは旨みが強く味にクセがない上、1年を通して手に入りやすい身近な食材のひとつです。幅広いレシピに使えて重宝できるしめじは、冷凍保存にも向いています。冷凍してストックしておくと、手軽に炒め物やスープの具材にプラスできて便利です。

まずは、しめじを冷凍保存するメリットをみていきましょう。

長期保存ができる

しめじを冷凍すると、他の保存方法に比べて長期間保存できます。しめじの保存期間は通常、冷蔵保存で10日ほどです。しかし、冷凍すれば1か月ほど、鮮度を落とさずストックできます。

まとめ買いして冷凍庫にストックしておけば、食材をあとひとつ何か追加したいといったときでも、ささっと料理に使えて重宝します。

旨みが増す

しめじを冷凍保存すると、保存期間が延びるだけでなく旨みが増します。しめじを含むきのこ類の旨みは「グアニル酸」と呼ばれる成分が主ですが、グアニル酸は食材の細胞壁が壊れないと外に出てきません。しめじを冷凍すると水分が膨張して細胞壁が壊れ、加熱したときにグアニル酸が外に出やすくなるため、旨みが増して料理がおいしく仕上がります。

さらに、しめじには栄養成分として食物繊維が豊富に含まれています。腸の動きの活性化や排便を促す不溶性食物繊維だけでなく、コレステロールの排出を促す水溶性食物繊維も含まれているため、冷凍ストックしておけば手軽にヘルシーな献立作りに役立てられます。

しめじを冷凍保存するときの手順

保存袋に入ったしめじの画像

茹でないと色や食感が悪くなる野菜もありますが、しめじは生のまま冷凍できる食材です。面倒な下処理がいらず、簡単に家庭の冷凍庫にストックできます。

ここからは、しめじを冷凍保存する手順をみていきましょう。

1.石づきを切り落とす

袋やトレーから出したら、最初にしめじの石づきを包丁で切り落とします。石づきとは、しめじの根元の先端にある茶色い土台部分のことです。

石づきは固く、食感が良くありません。また、石づきには菌床やおがくずなどが付着していることもあるため、根元からカットして取り除きましょう。石づきを取り除いて冷凍しておけば、のちの調理がスムーズになります。

2.小房に分ける

石づきを取り除いたら、手や包丁を使ってしめじを小房に分けましょう。使いやすい大きさに分けておけば、凍ったまま必要な分だけ鍋やフライパンにしめじを入れられます。根元をバラバラにほぐしたときに石づきが残っている場合は、このタイミングで取り除いてください。

また、しめじに付着している白いふわふわしたものは「気中菌糸(きちゅうきんし)」と呼ばれるもので、カビではありません。きのこが自然に作り出す菌糸のためそのまま食べても問題ありませんが、気になる場合は湿らせたキッチンペーパーでやさしく拭き取りましょう。

3.冷凍用保存袋に入れて冷凍する

小房に分けたしめじは生のまま、密封できるジッパー付きの冷凍用保存袋に入れて冷凍しましょう。冷凍中にしめじに霜が付着すると味や食感が低下してしまうため、袋に入れて保存する必要があります。

また、冷凍したしめじを食べる際は、必ず加熱してください。自然解凍せずに、凍ったまま鍋やフライパンに入れて加熱調理するのが原則です。自然解凍すると水分が出て食感が損なわれるため、凍ったままの状態で一気に熱を加えておいしさをキープしましょう。

冷凍したしめじを加熱すると、生から茹でたものより、しんなりした食感になります。食感の変化が気になる場合は、塩を加えたお湯にサッとくぐらせてから冷凍してください。あらかじめ加熱しておくとしめじの細胞壁が壊れにくく、解凍後にしんなりせずに食感を保てます。

しめじを冷凍するときのポイント

しめじの画像

しめじは面倒な下処理不要で冷凍できますが、いくつかの注意事項があります。冷凍方法を間違えるとしめじのおいしさをキープできません。

ここからは、しめじのおいしさを保ったまま冷凍ストックするポイントをみていきましょう。

しめじを水洗いしない

しめじは袋から取り出して、洗わずにそのまま冷凍するのが基本です。しめじを水洗いすると、旨みや風味が失われる可能性があります。

また、水分がきのこの内部に入り込むと料理が水っぽい仕上がりになるため、水洗いは控えましょう。カサに付着した菌床や表面の汚れが気になる場合は、濡らしたキッチンペーパーで軽く拭き取ってください。

しめじに限らず、スーパーで市販されているきのこ類の大半は洗う必要がありません。原則として農薬を使用せず、屋内の衛生的な環境で栽培されるため、袋から出してそのまま調理できます。

水分から守る

しめじは水に弱いため、冷凍する前にしっかり水分を拭き取ることも大切です。表面に付着した水分は、キッチンペーパーでやさしく拭き取ってから冷凍しましょう。

水分は、しめじが傷む原因のひとつです。購入したパックのまま冷蔵庫に入れて放置すると内部に湿気がたまり、しめじが傷みやすいため、使わない分は早めに冷凍してください。

空気をよく抜いておく

しめじを冷凍用保存袋に入れたら、空気をしっかり抜いてから冷凍するのがおいしさをキープするポイントです。しめじは空気に触れると酸化し、味や食感が低下してしまいます。

しめじを入れた冷凍用保存袋は薄く押しつぶして密封し、空気をできるだけ取り除きましょう。薄く広げるようにして袋に入れておくと、より素早く冷気が食材に行き渡ります。また、凍った後にパキッと折って必要な量だけ取り出せて便利です。

急速に冷凍する

冷凍庫に入れたら、時間をかけずに素早く冷凍する工夫も必要です。急速冷凍すると細胞壁が壊れにくく、しめじの食感をキープできます。冷凍庫に急速冷凍機能がある場合は活用してください。

急速冷凍機能がない場合は、熱を伝えやすい金属製のトレーを活用するのがおすすめです。金属トレーの上にしめじを並べて冷凍庫に入れると、より早く凍ります。凍ったら冷凍用保存袋に移して密封し、鮮度を維持しましょう。

まとめ

しめじは冷凍すると、長期間保存できるだけでなく旨みがアップする食材です。冷凍しておけば鮮度が落ちるのを気にする必要がなく、炒め物やスープにちょっと具材を追加したいときに重宝するため、使い切れない分は冷凍保存がおすすめです。しかし、冷凍の仕方を間違えると解凍したときに水っぽくなったり味が落ちたりするので、正しい手順で保存することが大切です。今回紹介したポイントをおさえながら上手に冷凍して、おいしさをキープしましょう。

 

監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)

1971年3月29日生まれ。 シェフ歴30年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。

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