キャベツの栄養を徹底解説!健康効果から調理法・おすすめレシピまで

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キャベツは身近な存在ながら、美容や健康維持に欠かせない栄養がたっぷり詰まった頼もしい野菜です。ビタミンCやビタミンU(キャベジン)など、体を内側から整える成分が豊富で、胃腸のケアから免疫力アップ、ダイエットサポートまで幅広い効果が期待できます。

今回は、キャベツに含まれる栄養素や健康効果、さらに栄養を逃さない調理法やおすすめレシピについて詳しく解説します。

キャベツに含まれる主な栄養素

キャベツ半玉の画像

キャベツは、葉の部分はもちろん、芯の部分にもたくさんの栄養が詰まっています。ビタミンやミネラル、食物繊維など、体の調子を整える成分がバランスよく含まれており、日々の食生活を支える心強い野菜です。

▼キャベツ(生)の可食部100gあたりの栄養成分

ビタミンC 38mg
ビタミンK 79μg
葉酸 66μg
β-カロテン 24μg
食物繊維 水溶性:0.4g
不溶性:1.4g
カリウム 190mg
カルシウム 42mg
マグネシウム 14mg

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

キャベツの栄養がもたらす健康効果

キャベツの千切りの画像

ここでは、キャベツがもたらす健康効果を解説します。

胃腸・消化器への良い影響

キャベツは昔から「胃にやさしい野菜」として知られています。特に注目したいのが、キャベツ特有の成分「ビタミンU(キャベジン)」です。この成分は胃の粘膜を保護し、傷ついた部分の修復を助ける作用があります。

さらに、胃酸の過剰な分泌を抑える効果も期待できるため、胃もたれや胃炎の予防に役立ちます。

また、キャベツには不溶性と水溶性の両方の食物繊維が豊富に含まれています。これらが腸内環境を整え、便通をスムーズにすることで、体の中から健康をサポートしてくれます。

抗酸化作用・老化予防

キャベツには、肌や細胞の若々しさを守るビタミンCがたっぷり含まれています。ビタミンCは紫外線やストレスによって発生する活性酸素を抑え、細胞の酸化を防ぐことで、シミやしわなどの老化予防に役立つといわれます。

さらに、外側の葉の部分にはβ-カロテンなどの抗酸化成分も多く含まれています。これらが細胞膜を守り、肌や粘膜の健康維持に役立ちます。美容面にもうれしい野菜といえるでしょう。

骨・血液・循環器の健康維持

キャベツに含まれるビタミンKは、骨にカルシウムを定着させる働きを持ち、骨の健康維持に欠かせません。カルシウムやマグネシウム、リンといったミネラルもバランスよく含まれており、丈夫な骨や歯の形成を助けます。

また、ビタミンKは血液の凝固機能にも関わり、出血を防ぐサポートもしてくれます。加えて、カリウムが体内の余分なナトリウムを排出し、血圧を安定させることで、むくみの軽減にもつながります。

血糖値の上昇抑制/コレステロールの排出

キャベツは食物繊維が豊富で、糖の吸収をゆるやかにする働きがあります。これにより、食後の血糖値の急上昇を防ぎ、糖尿病などの生活習慣病予防に役立つと考えられています。

さらに、食物繊維は余分なコレステロールを体外に排出するサポートも行い、脂質異常症や動脈硬化のリスクを減らします。

加えて、キャベツは低カロリーで水分が多く、少量でも満腹感を得やすいのが特徴です。ダイエット中の方にもぴったりの食材といえるでしょう。

妊娠期の健康維持をサポート

キャベツには、妊娠初期に特に大切な栄養素である葉酸が含まれています。葉酸は細胞分裂やDNAの合成を助け、赤ちゃんの神経管の正常な発達を支える働きをします。

また、葉酸は赤血球の生成を促し、鉄分と一緒に摂取することで血をつくる機能をサポートします。貧血予防や疲労の改善にも役立ち、妊婦さんだけでなく、日々の健康維持にも心強い栄養素です。

栄養を逃さないキャベツの調理方法

キャベツの画像

キャベツには、ビタミンCやビタミンU(キャベジン)、カリウムなど、水や熱に弱い栄養素が多く含まれています。これらの栄養をできるだけ損なわずに摂るためには、調理方法にひと工夫を加えることが大切です。

ここでは、キャベツの栄養を上手に保つための3つの調理法をご紹介します。

生で食べる(サラダ・千切り・刻み)

キャベツの栄養を最も効率よく摂取するには、生で食べるのが一番です。ビタミンCやビタミンUは熱に弱いため、加熱せずそのまま食べることで失われることなく取り入れられます。

サラダや千切りにして食べるとシャキシャキとした食感が楽しめます。ただし、切ってから長時間置いたり、水にさらし過ぎると栄養が流れ出てしまうため、調理直前に切ってすぐ食べるのが理想です。

スープ・汁物に使う(溶け出した栄養を丸ごと摂る)

キャベツに含まれるビタミンCやカリウム、葉酸は水に溶けやすい性質があります。そのため、キャベツを茹でたお湯を捨ててしまうと栄養を逃してしまいがちです。

スープや味噌汁などの汁物に使えば、お湯に溶け出した栄養ごと摂取できるためとても効率的です。煮込み過ぎず、さっと火を通すことで、シャキッとした食感と栄養の両方を楽しめます。

強火で短時間加熱(炒め・焼き)

β-カロテンは熱に比較的強く、加熱調理でも壊れにくい栄養素です。一方、ビタミンCなどの水溶性成分は長時間の加熱で失われやすいため、強火で短時間に仕上げる炒め物や焼き物がおすすめです。

油を使うことで脂溶性のβ-カロテンの吸収率も上がり、栄養面でも理想的です。さっと炒めることで色味も鮮やかに仕上がり、見た目にもおいしい一皿になります。

キャベツの栄養を活かしたレシピ

ここでは、キャベツの栄養をおいしく、そしてバランスよく取り入れられる2つのレシピをご紹介します。どちらも手軽に作れるので、日々の食卓に取り入れてみてください。

ピエトロジンジャーポーク たっぷりキャベツ添え

ジンジャーポークの画像

すりおろしたしょうがとピエトロドレッシングを合わせて作る、風味豊かなジンジャーポークです。甘辛いタレが豚肉によく絡み、シャキシャキのキャベツとたまねぎがさっぱりと引き立てます。ごはんにもよく合う、食欲そそる一品です。

材料(2人分)

作り方

  1. キャベツは千切り、たまねぎは薄切りにして水にさらし、水気を切る。
  2. しょうがをすりおろしてドレッシングと混ぜ合わせ、豚肉にからめる。
  3. フライパンを熱し、2.を香ばしい焼き色がつくまで焼く。
  4. 3.とキャベツ、たまねぎを器に盛り付ける。

豚しゃぶと豆腐とキャベツのサラダ

豚しゃぶと豆腐とキャベツのサラダの画像

やわらかい豚しゃぶと豆腐、シャキシャキ野菜を組み合わせた、食べ応えのあるバランスサラダです。ドレッシングが全体をさっぱりとまとめ、栄養バランスも抜群。かつお節を加えると、さらに風味豊かに仕上がります。

材料(2人分)

作り方

  1. キャベツと豆腐を食べやすい大きさに切る。レッドオニオンは薄切りにして水にさらし、かいわれ大根は根を切る。
  2. 豚肉とキャベツを茹でるか、電子レンジで加熱し、下味用のドレッシングを混ぜ合わせる。
  3. 2.に水気を切ったレッドオニオン、かいわれ大根、豆腐を加えて器に盛り、仕上げ用のドレッシングをかける。お好みでかつお節をのせる。

まとめ

キャベツはビタミンやミネラル、食物繊維をバランスよく含む、健康にも美容にも優れた万能野菜です。生でシャキシャキと、またはスープや炒め物で栄養を逃さず取り入れることで、日々の食生活をより豊かにできます。毎日の食卓にキャベツを上手に活用して、体の内側から健康を育んでいきましょう。

 

 

監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)

1971年3月29日生まれ。 シェフ歴30年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。

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