とうもろこしはレンジ加熱でおいしくなる!簡単な手順とコツを解説

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とうもろこしは、やさしい甘みで子どもにも人気の食材ですが、調理の方法に迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。おすすめは電子レンジで加熱する方法です。コツさえ押さえておけば、茹でるよりもレンジ加熱のほうが、とうもろこしをより甘く手軽に、栄養を逃さず食べられます。

今回は、とうもろこしを電子レンジで加熱するときのやり方や、失敗しないためのポイントを解説します。

とうもろこしのレンジ加熱がおすすめな理由

とうもろこしの画像

まずは、とうもろこしのレンジ加熱がおすすめな理由を3つ解説します。

メリット1|栄養素をしっかり摂れる

とうもろこしは鍋で茹でているという方も多いでしょう。しかし、鍋で茹でると一部の栄養素がお湯に溶け出してしまい、とうもろこし本来の栄養を逃してしまうことがあります。

とうもろこしにはさまざまな栄養素が含まれており、それぞれの働きは次の通りです。

  • 食物繊維:整腸作用や食後血糖値の急上昇を抑える働きが期待できる
  • ナイアシン:エネルギー産生や脳神経の働きの活性化、皮膚の健康を保つのに役立つ
  • 葉酸:胎児の正常な発育をサポートしたり、赤血球の生成を助け貧血予防につながったりする

このうち、水溶性のビタミンであるナイアシンや葉酸は、調理過程でお湯に溶け出しやすいとされています。

お湯を使わない電子レンジ加熱なら水溶性の栄養素も溶け出しにくいため、とうもろこしの栄養をしっかり残せるのがメリットです。

メリット2|甘みが増す

とうもろこしを電子レンジで加熱するときは、全体をラップでくるんで加熱します。

ラップでくるむことで蒸気がめぐり、とうもろこし全体がじっくり蒸された状態になるため、甘みが凝縮されておいしく仕上がるのも嬉しいポイントです。

メリット3|調理時間を短縮できる

とうもろこしは比較的大きな野菜なので、鍋や蒸し器を使うとなると大きなサイズの調理器具が必要です。

加熱した後の片付けも面倒ですし、全体に火が通るまで時間がかかるのも難点です。

一方、電子レンジなら特別な調理器具は必要なく、お皿とラップで手軽に加熱できます。

通常、とうもろこしの茹で時間は10分程度かかりますが、600Wの電子レンジ加熱なら4~5分程度と約半分の時間で仕上がります。器具もラップしたとうもろこしをのせる耐熱皿だけで済むので、洗い物が最小限で済むのも大きな利点です。

とうもろこしをレンジ加熱する手順

ラップにくるんだとうもろこしの画像

それでは、とうもろこしをレンジで加熱する手順を紹介します。

1.薄皮を2〜3枚残してむく

まずは、とうもろこしの外側の皮をむきます。このとき、すべてきれいに取ってしまうと蒸気が逃げやすくなるため、薄皮を2〜3枚程度残して加熱し甘みを凝縮させるのがポイントです。

ただし、外側にある硬い緑色の皮ごと加熱してしまうと、皮の青臭さが残りやすくなります。

とうもろこしの粒が透けて見える程度の薄皮のみを残すようにしましょう。

2.さっと水をかけてラップを巻く

とうもろこし全体にさっと水をかけて、皮も含めて全体をラップでくるみます。

とうもろこしを洗ったときの水分が残っている場合は、水気をきらずにそのままくるんでも問題ありません。

ラップをしてから加熱することで、加熱中に出た蒸気でとうもろこし全体がしっかり蒸されて甘く仕上がります。

さらに、ラップで巻いておくとレンジの庫内が汚れにくいので、後片付けが楽になるのも利点です。

3.電子レンジで4〜5分加熱する

ラップでくるんだとうもろこしを電子レンジに入れ、加熱します。

加熱時間は、とうもろこし1本(約210~250g)につき、600Wの電子レンジで4〜5分程度を目安に設定します。

2本同時に加熱したいときは、8~10分程度に設定して様子を見ましょう。

4.塩水を入れた袋の中に漬ける

とうもろこしに塩味をつけたいときは、電子レンジで加熱したとうもろこしの薄皮をむいてから塩水に漬けておきます。

塩水の濃度は、水の量に対して2.5%くらいの塩(水1カップに対し塩小さじ1程度)が目安です。

塩水を入れた密封できる袋にとうもろこしを入れて30分以上置いておくと、ほど良い塩味が全体にムラなくつきます。

とうもろこしのレンジ加熱で失敗しないためのポイント

とうもろこしの画像

とうもろこしのレンジ加熱は手軽に挑戦できる方法ですが、さらにちょっとしたポイントを押さえておくと、よりおいしく仕上げることができます。

ここでは、とうもろこしのレンジ加熱で失敗しないためのポイントを解説します。

パサパサになるのを防ぐポイント

とうもろこしの電子レンジ加熱では、水分が必要以上に蒸発して食感がパサパサになってしまうことがあります。

電子レンジは、マイクロ波と呼ばれる高周波を庫内に放出し、食品に含まれる水分の分子を細かく振動させています。この水分子の振動によって摩擦熱が生まれ、結果として食品全体の温度が上がるという原理です。

そのため、とうもろこしの鮮度が落ちて水分量が不足していると、温めるのに時間がかかる上、ただでさえ少ない水分がさらに蒸発してパサパサになってしまいます。とうもろこしをラップで巻くときに水をかけるのは、水分不足を防ぐためでもあるのです。

レンジ加熱するなら、加熱前にさっと水をかけることに加え、より鮮度が良いとうもろこしを使うことも大切です。

加熱ムラを防ぐポイント

とうもろこしに限らず、しっかり加熱したつもりでもレンジ調理だとムラが出てしまうことがありますよね。これは、庫内に放出されるマイクロ波が、食材内部に進むにしたがってエネルギーが弱くなり、中心部に届く前に消えてしまうことなどが原因です。

ムラなく全体を加熱するには、耐熱皿に割り箸2本を平行に並べ、その上にラップでくるんだとうもろこしを置いて加熱するのがおすすめです。

とうもろこしを直接皿に置かずに加熱することで、とうもろこし全体に熱が届きやすくなり、加熱ムラを防いでまんべんなく火が通ります。

家に割り箸がなくてそのまま加熱したいときは、とうもろこしの置き場所を工夫しましょう。

ターンテーブルタイプの電子レンジなら、とうもろこしを端のほうに置くのがおすすめです。ターンテーブルがついていないタイプなら、加熱している途中で一度上下をひっくり返すとムラを防ぐことができます。

まずくなるのを防ぐポイント

甘くみずみずしい食感に仕上げるには、鮮度が良いとうもろこしを選ぶことも重要です。

粒がしっかり詰まっておいしいとうもろこしを選ぶには、4つのポイントを押さえておきましょう。

  • ひげの本数が多くてふさふさしている
  • ひげが褐色になっている
  • 外側の皮が鮮やかな緑色をしている
  • 先端までふっくらとして丸みがある

とうもろこしのひげの本数は、実は中に入っている粒の数と同じです。また、完熟しているとひげが茶色くなるため、ひげの本数が多く褐色になっているかどうかは、粒が多くて甘いとうもろこしの目安として活用できます。

反対に、皮がくすんだ緑色だったり、先端がしぼんできていたりするとうもろこしは、鮮度が落ち始めている証拠です。

商品を傷つけない程度で鮮度を確認し、おいしいとうもろこしを選びましょう。

まとめ

とうもろこしをおいしく食べるには、栄養を逃さず濃厚な甘みが楽しめる電子レンジ加熱がおすすめです。手間もかからないうえ、ラップでくるんで加熱することで、全体に蒸気が行き届いてふっくらとした食感も楽しめます。

とうもろこしを電子レンジでムラなく仕上げるには、鮮度が良いものを選んだり、加熱の仕方を工夫したりすることも大切です。ポイントを押さえて、とうもろこしの甘みを存分に堪能してみてください。

監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)

1971年3月29日生まれ。 シェフ歴30年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。

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