海老はそのまま冷蔵保存すると1〜2日しか持ちませんが、正しく冷凍すれば約1か月もの長期保存が可能になります。でも「解凍したら水っぽくなった」「プリプリ感がなくなってしまった」という経験はありませんか?それは冷凍・解凍方法に原因があるかもしれません。
今回は、海老の冷凍方法から正しい解凍テクニック・注意点まで詳しく解説します。
海老を冷凍する方法

海老の冷凍で大切なのは「乾燥」と「酸化」を防ぐことです。この2点をしっかり対策することで、プリプリの食感と旨みを長く保てます。
なお、冷凍前には必ず下処理を行いましょう。海老の詳しい下処理方法については、こちらの記事をご覧ください。
「【海老の下処理の方法】殻付き、むき海老、揚げる場合を紹介」
殻付き海老の冷凍方法
殻付きのまま冷凍すると旨みが逃げにくく、身が縮みにくいのが最大のメリットです。
手順
- 背わたを抜いた後、ボウルに海老を入れて塩・片栗粉・酒をふってもみ込み、流水で洗って汚れと臭みを落とす
- ペーパータオルで水気をしっかり拭き取る
- 海老が重ならないようにラップで平らに包む
- 冷凍用保存袋に入れ、空気をしっかり抜いて密閉し、冷凍庫へ入れる
保存期間の目安は約1か月です。金属トレーにのせて急速冷凍するとより鮮度を保てます。
むき海老の冷凍方法
むき海老は使い勝手が良いですが、殻がない分乾燥しやすいため、丁寧な密閉処理が特に重要です。
手順
- 背わたを抜いた後、ボウルに海老と片栗粉(適量)を入れてやさしくもみ込み、流水で洗って汚れと臭みを落とす
- ペーパータオルで水気をしっかり拭き取る
- 1回分ずつラップでぴっちり包む(空気が入らないよう注意)
- 冷凍用保存袋に入れ、空気をしっかり抜いて密閉し、冷凍庫へ入れる
塩や酒でもみ込む必要はなく、片栗粉のみで臭みとぬめりを取り除けます。保存期間の目安は約3週間です。
茹でた海老の冷凍方法
茹でてから冷凍した海老はサラダや和え物にすぐ使えて便利ですが、加熱しすぎると身が硬くなるので注意が必要です。
手順
- 殻付きのまま茹でる(殻ごと茹でると身がプリプリに保てる)
- 茹で上がったらすぐに氷水で一気に冷やして身を引き締める
- ペーパータオルで水気をしっかり拭き取る
- 小分けにしてラップでぴっちり包み、冷凍用保存袋に入れて密閉し、冷凍庫へ入れる
保存期間の目安は約1か月です。解凍後はそのまま料理に使えます。
冷凍海老の解凍方法

解凍方法で海老の食感や風味は大きく変わります。プリプリ感を保つなら「塩水で解凍」、急ぐときは「電子レンジで解凍」がおすすめです。
【プリプリ食感をキープするなら】塩水で解凍
海水に近い約3%の濃度の塩水を使って解凍することで、海老の水分と旨みをしっかり保ちながら解凍できます。
手順
- ボウルに水1カップ(200ml)と塩小さじ1(約6g)を入れ、3%濃度の塩水を作る。
- 冷凍海老をそのまま塩水に浸ける。
- 10〜15分ほど置き、芯が少し残る程度(半解凍)になったら取り出す。
- 真水で軽く洗い、ペーパータオルでしっかり水気を拭き取る。
半解凍の状態で調理すると、加熱時に旨みが逃げにくくなります。
【時短したいなら】電子レンジで解凍
レンジは加熱ムラが起きやすいため、「弱」設定でじっくり様子を見ながら解凍するのがコツです。
手順
- 耐熱皿にクッキングペーパーを敷き、海老が重ならないよう並べる。
- ラップはせずに「解凍モード」または低ワット(100〜200W)に設定する。
- まず30秒〜1分加熱し、上下を入れ替えてさらに短時間ずつ加熱する。
- 表面がやわらかくなり、芯がわずかに凍っている程度(半解凍)で止める。
長時間加熱すると端から火が通りパサパサになるため、短時間ずつ確認しながら加熱しましょう。ただし、弱設定でも加熱ムラを完全に防ぐことは難しいのが事実です。電子レンジはどうしても急ぐときの手段にとどめ、基本は塩水で解凍するのがおすすめです。
冷凍海老を解凍する際の注意点

解凍方法を間違えると、せっかくのプリプリ食感が台無しになってしまいます。次の2点は特に注意しましょう。
真水につけない
真水に浸けると「浸透圧」の影響で、海老の旨みが水側へ逃げ出し、逆に真水が身の中に入り込んでしまいます。結果として、身がぶよぶよと水っぽくなり、海老本来の甘みや風味が失われてしまいます。
解凍には必ず3%濃度の塩水を使いましょう。このひと手間がプリプリ食感を守る大切なポイントです。
お湯で解凍しない
お湯を使って解凍すると、急激な温度変化により海老の表面のたんぱく質だけが変性して硬くなります。
また、ドリップ(組織液)が大量に流れ出すことで旨みが失われ、臭みの原因にもなります。外側はパサパサ、中は生臭いという状態になってしまうため、絶対に避けましょう。
冷凍海老のおすすめレシピ
冷凍海老を活用したピエトロのおすすめレシピを2つご紹介します。
海老とバジルのクリームパスタ

バジルが香る濃厚なクリームソースに、海老の旨みが溶け込んだパスタです。ワンパンで完成するので、忙しい日のランチにもおすすめです。
材料(2人分)
- オリーブオイル…大さじ1/2
- 冷凍むき海老…8尾(150g)
- 塩…少々
- こしょう…少々
- 牛乳…350ml
- 水…350ml
- おうちパスタ バジル…大さじ4
- スパゲティ(乾麺)…200g
- 粉チーズ…大さじ1と1/2
作り方
- 冷凍むき海老は3%濃度の塩水で半解凍し、水気を拭き取る。
- フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、むき海老に塩・こしょうを振って両面を軽く焼く。
- 牛乳・水・おうちパスタを加え、沸騰したら半分に折ったスパゲティを加えてほぐす。蓋をして弱火で表示時間通りに加熱する(途中で1回混ぜる)。
- 蓋を外して1分ほど加熱し、粉チーズを混ぜ合わせる。
アボカドと小海老のサラダ

まろやかなアボカドとプリッとした海老が相性抜群のサラダです。レモンで酸味を加えるので、さっぱりした味わいに仕上がります。
材料(1人分)
- アボカド…1/2個
- 冷凍むき海老(小)…4尾
- レモン汁…少々
- ピエトロドレッシング 和風しょうゆ…大さじ1
作り方
- アボカドは種を取り除き、中身をくり抜く。くり抜いた中身は角切りにしてレモン汁をかける。
- 冷凍むき海老は半解凍し、塩を少量加えた湯でさっと茹でて水気を切る。
- ボウルにアボカドと小海老を入れ、ドレッシングで和えて器に盛りつける。
まとめ
海老の冷凍保存は「乾燥と酸化を防ぐ」、解凍は「塩水でゆっくり」が基本です。真水やお湯での解凍はNGと覚えておきましょう。正しい冷凍・解凍テクニックをマスターすれば、いつでもプリプリのおいしい海老料理が楽しめます。ぜひご自宅でも試してみてください。
監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)
1971年3月29日生まれ。 シェフ歴35年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。



