旬の牡蠣をたくさん購入したり、頂いたりしたものの、食べきれずに困った経験はありませんか。牡蠣は生ものだけに鮮度が落ちやすく、冷蔵保存だけではあっという間に日持ちの限界を迎えてしまいます。しかし、正しい方法で冷凍保存すれば、旬のおいしさを長く楽しむことが可能です。
今回は、牡蠣の冷凍方法や解凍のコツ、冷凍牡蠣を使ったおすすめレシピについて解説します。
牡蠣を冷凍するメリット

旬の時期にたくさん手に入った牡蠣は、冷凍保存しておくと便利です。食べきれない牡蠣を無駄なく保存でき、必要な分だけ使えるのも冷凍の魅力です。ここでは、牡蠣を冷凍するメリットについて解説します。
長期保存が可能になる(保存期間:1か月)
牡蠣は鮮度が落ちやすい食材ですが、適切に冷凍することで保存期間を延ばし、おいしさを長く楽しみやすくなります。
生の牡蠣は冷蔵保存の場合、日持ちの目安は3日程度です。一方、適切に冷凍保存することで保存期間を最大1か月程度まで延ばせます。
旨みと食感が保たれる
牡蠣は下処理を丁寧に行うことで余分な水分や汚れを取り除け、解凍後の食感の劣化を防ぎやすくなります。冷凍しても、生の牡蠣本来のクリーミーな旨みとぷりっとした食感を楽しみやすい点も魅力です。
調理を時短できる
あらかじめ下処理してから冷凍した牡蠣を活用すれば、調理時間を短縮できます。鍋やフライ、バター焼きなど、さまざまな料理に旬の食材を使えるのも便利なポイントです。
ただし、一度冷凍した牡蠣は生食できないため、必ず加熱してから食べるようにしましょう。
牡蠣の冷凍方法(むき身)

まずは、むき身の牡蠣を冷凍する方法を紹介します。
なお、塩水入りパックに入った状態で販売されているむき身の牡蠣は、そのまま冷凍庫に入れて問題ありません。ここでは、殻つきの牡蠣をむき身にしてから冷凍する方法を紹介します。
手順
- ボウルに牡蠣を入れ、片栗粉をふりかけ、粉っぽさがなくなるまでやさしく混ぜる。
…片栗粉の量は、牡蠣1個に対して小さじ1/2が目安です。 - 別のボウルに水に対して3%の塩を加えた塩水を作り、牡蠣を移して片栗粉を洗い落とす。
…塩水は水500mlに対して塩大さじ1が目安です。 - キッチンペーパーで水気をしっかりと拭き取る。
- 牡蠣が重ならないようバットなどに並べてから冷凍する。
- 牡蠣が凍ったら冷凍用保存袋に移し、冷凍庫に入れて保存する。
ポイント
片栗粉で洗うことで、牡蠣のヒダに入り込んでいる汚れや臭み、ぬめりをしっかりと取り除けます。
また、水に対して3%の塩を混ぜることで海水と近い塩分濃度になり、牡蠣の水分が外に逃げず身が縮みにくくなります。牡蠣は繊細で身が崩れやすい食材のため、やさしく扱うことが大切です。
さらに、冷凍用保存袋に入れる前に牡蠣の表面を軽く冷凍させておくと、牡蠣同士がくっつかず、解凍時に身が崩れることもなくなります。
牡蠣の冷凍方法(殻つき)
殻つき牡蠣は、殻ごと冷凍保存できます。具体的な手順とポイントを紹介します。
手順
- ボウルに水を入れて殻つき牡蠣を浸し、殻に付いた汚れを落とす。
- 表面の水分をキッチンペーパーで拭き取り、冷凍用保存袋や容器に入れて冷凍する。
ポイント
殻に水気が残ったままの状態で冷凍すると、霜が付着して風味が落ちてしまうため、水気をきちんと取り除きましょう。
また、容器に入れる際は殻が膨らんでいる方を下にして、重ならないように冷凍することもポイントです。
冷凍牡蠣のおすすめの解凍方法

冷凍牡蠣の解凍方法を3つ紹介します。それぞれの特徴は次の通りです。
- 冷蔵庫でゆっくり解凍…急激な温度変化がなく、食感を保ちやすくなります。
- 塩水で解凍…身が縮みづらく、食感が保てるうえ、臭みを防げます。
- 電子レンジで解凍…殻むきが楽になる上、数分で解凍できます。
なお、塩水入りパックのむき身は、冷蔵庫で解凍する方法がおすすめです。
冷蔵庫でゆっくり解凍(むき身)
- 冷凍の牡蠣を濃度3%の塩水に浸す。
約8〜12時間かけて、ゆっくりと解凍しましょう。表面の氷が溶け、中心が少し凍っている半解凍の状態が、旨みを保ちつつ調理もしやすいベストな状態とされています。
塩水で解凍(むき身)
- 冷凍の牡蠣を濃度3%の塩水に浸す。
約30分〜1時間かけて解凍しましょう。解凍しすぎると旨みが流出してしまうため、半解凍くらいを目安にするのがポイントです。
電子レンジで解凍(殻つき)
- 殻つきの牡蠣を耐熱皿にのせ、ラップをふんわりかけて、500Wの電子レンジで4分ほど加熱する。殻の様子を見ながら時間を適宜調整する。
- 殻を触るときは軍手をはめ、殻の隙間にテーブルナイフを差し込んで殻を開く。
- 身を取り出したら、濃度3%の塩水でむき身を洗う。
耐熱皿にのせるときは、殻の深い方を下向きにしてください。また、牡蠣のむき身を取り出したあとは、再度しっかりと加熱調理することが大切です。
解凍時の注意点
常温で解凍すると、温度が上がった部分で細菌が増殖しやすくなるため、食中毒のリスクが高まります。
また、一度解凍した牡蠣を再冷凍すると品質が著しく低下するため、使う分だけ取り出して解凍することが大切です。生食用として販売されている牡蠣であっても、家庭で冷凍したものは解凍後に生で食べず、必ず加熱調理をしてから食べましょう。
厚生労働省は、牡蠣を含む二枚貝のノロウイルス対策として、「中心部を85〜90℃で90秒以上加熱する」ことを推奨しています。
出典:厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」
冷凍牡蠣を使ったおすすめレシピ
ピエトロ商品を活用すれば、冷凍牡蠣も簡単においしいひと品に仕上げられます。ここでは、解凍後の牡蠣を使ったおすすめレシピを紹介します。
牡蠣の和風ドレッシング漬け

牡蠣の旨みと和風ドレッシングの組み合わせが絶品のひと品です。牡蠣が旬を迎える冬にぴったりです。
材料(作りやすい分量)
- 牡蠣(むき身)…12個
- 唐辛子(輪切り)…適量
- ピエトロドレッシング 和風しょうゆ…適量
作り方
- ボウルに塩水を入れ、解凍済みの牡蠣を洗う。
- フライパンで洗った牡蠣を乾煎りし、水分を飛ばす。
- 粗熱をとったら牡蠣を蓋付きの容器に入れ、ドレッシングをひたひたに注ぎ、唐辛子をのせる。
- 冷蔵庫で1日置いて味をなじませる。
まとめ
牡蠣は、むき身・殻つきのどちらも正しく冷凍すれば、約1か月保存できます。むき身は下処理後に水気をしっかり拭き取り、殻つきは殻を洗って乾かしてから冷凍します。家庭で冷凍した牡蠣は生食を避け、中心部まで十分に加熱することが大切です。適切な冷凍・解凍方法で、牡蠣のおいしさを長く、安全に楽しみましょう。
監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)
1971年3月29日生まれ。 シェフ歴35年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。




