スーパーや八百屋でさまざまな品種のぶどうを目にすると、どれを選べば良いか迷ってしまうことはありませんか。ぶどうは皮の色によって大きく黒・赤・白の3種類に分けられ、それぞれに個性豊かな品種がそろっています。
今回は色別のぶどうの主な種類と、品種ごとに異なる味わいや特徴について、旬の時期とあわせて分かりやすく解説します。
ぶどうの種類一覧
ぶどうは皮の色によって「黒(紫)系」「赤(ピンク)系」「白(緑)系」の3種類に大きく分けられます。それぞれの系統によって味わいや食感が大きく異なり、旬の時期にも違いがあります。まずは、日本で広く流通している主な品種を色の系統別に見ていきましょう。
| 皮の系統 | 黒(紫)系のぶどう | 赤(ピンク〜紫赤)系のぶどう | 白(緑〜黄緑)系のぶどう |
|---|---|---|---|
| 代表的な品種 | 巨峰、ピオーネ、ナガノパープル、藤稔(ふじみのり)、ベリーA、スチューベンなど | デラウェア、サニールージュ、ルビーロマン、ゴルビー、甲斐路(かいじ)、クイーンニーナなど | シャインマスカット、マスカット・オブ・アレキサンドリア、瀬戸ジャイアンツ、ナイアガラ、甲州、ネオマスカットなど |
| 旬の目安 | 8月〜10月ごろ | 6月〜9月ごろ | 7月〜10月ごろ |
| 特徴 | 濃厚でジューシーな甘みと豊かな風味が魅力 | やわらかな甘みとルビーのような鮮やかな見た目 | すっきりとした上品な甘さとさわやかな香りが楽しめる |
黒ぶどうの主な品種と特徴

黒ぶどうは日本で最も流通量が多く、濃厚でジューシーな甘みと豊かな香りが魅力です。実が大粒な品種が多く食べ応えも十分なので、ぶどうらしい贅沢感を味わいたいときにぴったりの系統です。ここでは、黒ぶどうの代表的な3品種を紹介します。
巨峰
巨峰は「ぶどうの王様」とも称される、国民的な人気品種です。1粒10〜15gほどと大きな粒で、糖度は18〜20度と非常に高め。果肉はきめ細かくてしっかりとしており、ジューシーな食感が楽しめます。その濃厚で豊かな風味も、巨峰ならではの大きな魅力です。
旬は8月中旬から9月中旬で、山梨・長野・岡山などが主な産地です。長い歴史を持つ品種ですが、今もなお安定した人気を誇り、贈答用から日常の食卓まで幅広く愛されています。種あり品種が主流ですが、種なしのタイプも多く販売されており、お好みに合わせて選べます。
ピオーネ
ピオーネは、巨峰とカノンホール・マスカットを掛け合わせた大粒ぶどうです。強い甘みに程よい酸味が加わったバランスの良さが人気の品種で、果汁が豊富でジューシーな食べ心地が楽しめます。見た目は巨峰に似た深い紫色ですが、粒がやや大きめでさらに存在感があります。
旬は8月から9月で、岡山・山梨が主な産地です。種なしのタイプが主流となっており、皮は硬く渋みがあるためむいて食べるのが一般的です。食べ応えのある大粒品種をお探しなら、ピオーネもぜひ試してみてください。
ナガノパープル
ナガノパープルは、長野県が独自に開発したオリジナルブランド品種です。黒ぶどうとしては珍しく、皮ごと種なしで食べられるのが最大の魅力。果肉は甘みと酸味のバランスが良くジューシーで、香りの良い皮にはポリフェノールも豊富に含まれています。皮ごと食べることで栄養もまるごといただけるので、健康志向な方にも人気があります。
旬は9月で、長野県を中心に生産されています。高級感あふれる見た目と上品な甘みから、贈答用ギフトとしても喜ばれる品種です。
赤ぶどうの主な品種

赤(ピンク〜紫赤)系のぶどうは、黒ぶどうほどのしっかり芳醇タイプではなく、やわらかで上品な甘みが特徴です。ルビーのような華やかな色味で、見た目の美しさから贈答用としても喜ばれます。ここでは、赤ぶどうの代表的な3品種を紹介します。
デラウェア
デラウェアは、日本で最もポピュラーな小粒の種なしぶどうです。1粒1〜2gほどの小さな粒ですが、糖度は高いもので20度を超えるほどの強い甘みが魅力。粒が小さくて食べやすいため、子どもからお年寄りまで幅広い世代に親しまれています。
旬は6月から8月と比較的早く、他のぶどうが出回る前に楽しめるのも嬉しいポイント。山形・山梨が主な産地で、皮は薄くそのまま食べられるものも多いですよ。
サニールージュ
サニールージュは、鮮やかな赤色と豊富な果汁が特徴の品種です。大粒の実がぎっしりと房につき、皮がツルッとむけやすいのも食べやすさのポイント。華やかな香りと強い甘みが口いっぱいに広がり、一度食べると印象に残る品種です。
旬は7月から8月と短めで、希少性の高さから贈答用や高級果物店で取り扱われることが多い品種です。産地は宮崎・岩手・山形などが有名です。
ルビーロマン
ルビーロマンは、石川県が開発した超大粒の高級ブランドぶどうです。種なしのタイプが多く、1粒が20g以上もある存在感たっぷりの大きな粒は、強い甘みとまろやかな酸味が特徴。糖度18度以上が出荷条件として厳しく設定されており、最高級品になると1房で数万円になることもあります。
旬は8月から9月で、産地は石川県限定。特別な贈り物や、自分へのご褒美に選びたい、プレミアムなぶどうです。
白ぶどうの主な品種と特徴

白(緑〜黄緑)系のぶどうは、すっきりとした上品な甘さとさわやかな香りが特徴です。近年は皮ごと食べられる品種が増え、手軽さからも人気が高まっています。ここでは、白ぶどうの代表的な3品種を紹介します。
シャインマスカット
シャインマスカットは、全国的なブームを巻き起こした白ぶどうの人気品種です。皮ごと種なしで食べられる手軽さに加え、マスカット特有のさわやかで甘い香りが人気の理由。糖度は20度前後と高く、酸味が少なくすっきりとした甘さが楽しめます。
旬は8月から10月で、山梨・長野・岡山などが主な産地です。贈答用としても高い人気を誇り、海外にも輸出されるほどの評価を受けています。
マスカット・オブ・アレキサンドリア
マスカット・オブ・アレキサンドリアは、古くから高級ぶどうとして知られる品種です。大粒で上品なマスカット香が強く、甘みも豊かでジューシーな果汁が楽しめます。香りを保つためにあえて種ありにしているものが多いのも、この品種ならではのこだわりの特徴。シャインマスカットが広く普及した今もなお、根強いファンを持つ白ぶどうです。
旬は8月から9月で、岡山県産が特に有名です。贈答用として使われることが多い、高級品種の代名詞的な存在といえます。
瀬戸ジャイアンツ
瀬戸ジャイアンツは岡山県生まれの大粒白ぶどうで、旬は9月から10月です。皮ごと食べられる種なし品種で、ハート型の粒が特徴的なかわいらしい見た目が魅力。甘みが強くて酸味は控えめ、たっぷりの果汁でジューシーな食感が楽しめます。
かわいらしい見た目や贅沢な味わいが贈答用としての高い人気にもつながっており、特別感あふれる品種です。
まとめ
ぶどうは黒・赤・白それぞれの系統によって味わいや食感、旬の時期が異なるため、お好みやシーンに合わせて選び分けながら楽しめるフルーツです。旬の時期に食べると一段とおいしく感じられるので、ぜひ今回の記事を参考にお気に入りの品種を探してみてください。
監修者プロフィール

小森 幸夫(こもり ゆきお)
1971年3月29日生まれ。 シェフ歴35年以上にのぼるピエトロの名物シェフ。野菜ソムリエの資格も持つ。 ホテル・レストランシェフとして10年経験を積んだ後、縁あってピエトロへ入社。 日々厨房に立ち、商品のアレンジメニューやおいしい食べ方を追求しながら、繊細かつユーモラスなメニューの開発を担当。また、大人向け、子ども向けの幅広いジャンルの料理教室も開催するなど、ピエトロの多くの事業に携わっている。




